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労使トラブル
労使間のトラブルには、労働組合と使用者の問題と、労働者個人と使用者の問題があります。
都道府県の総合労働相談センターや労働基準監督署への駆け込み垂れ込み、が日常化してきています。 最終的には裁判沙汰になることも少なくありません。
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●集団的労使関係
労働組合活動に関係するいろいろなトラブルがあります。
・組合の結成・運営・運動に関すること
・団体交渉に関すること
・労働協約に関すること
・争議行為に関すること
・不当労働行為に関すること
・その他
●個別的労使関係
労働条件や解雇などに関係するいろいろなトラブルがあります。
・労働契約・労働条件・試用期間に関すること
・賃金・一時金・退職金に関すること
・労働時間・休日・休暇に関すること
・配転・出向・転籍に関すること
・解雇・退職・懲戒処分に関すること
・パートタイム労働者・アルバイト・派遣労働者に関すること
・その他
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個別的な労使のトラブルが起こったときの解決方法は、当事者間で話し合い、あっせん、民事調停、法廷での争いということになります。
●基本
事業主と労働者の紛争は民事上の紛争ですから、当事者間で話し合って解決するのが基本的な解決法です。
当事者の話し合いで解決できない場合は、あっせん、民事調停、労働審判、裁判などの方法があります。
●あっせん
あっせんとは、当事者双方の言い分を聞いて妥協点を探りながら、話し合いによって紛争が円満に解決されるよう援助する制度です。
平成13年7月11日法律122号の個別労働紛争の解決の促進に関する法律によって、労働局及び監督署の相談体制や制度の整備が行われました。
都道府県の労働委員会のほか、都道府県の労働政策課、労働相談窓口のある行政事務所でも相談に応じており、事業所の労働者又は使用者のいずれも申請できます。
●民事調停
相手方の所在地管轄の簡易裁判所へ申し立てて行う裁判の一種です。
民事調停は、昭和26年6月9日法律222号の民事調停法に基づいて行われます。
調停では訴訟と違って判決のようなものはなく、双方が合意に達しなければ解決はしません。
調停で解決しないと思われる場合、または調停開始後合意は難しいと思われる場合は、裁判所側が「調停に変わる決定」を出すことがあります。
この場合、2週間以内にどちらかが異議を申し出ると効力がなくなります。
それでもなお解決したい場合は他の法的手段をすることになります。
●労働審判
個別労働関係民事紛争について、裁判官と労働関係に関する専門的な知識経験を有する者が、事件を審理し、調停による解決の見込みがある場合にはこれを試み、その解決に至らない場合には、権利関係を踏まえつつ事案の実情に即した解決をするために必要な解決案=労働審判を定める手続です。
労働審判法が平成16年5月12日法律第45号として成立し、平成18年4月1日から施行されています。
労働審判手続は地方裁判所において行われ、当事者から労働審判手続の申立てがあった場合には、相手方の意向にかかわらず手続を進行させ、原則として、調停による解決または労働審判が行われます。
労働審判手続においては、特別の事情がある場合を除き、3回以内の期日で審理を終結されます。
●裁判
裁判は、社会紛争の解決手段の一つで、ある一定の権威を持つ第三者の判断に紛争当事者を従わせることにより紛争を解決させるものです。
裁判は、国家の司法権を背景に、裁判所(訴訟法上の裁判所)が訴訟その他の事件に関して行います。
裁判の形式には、判決、決定、命令があります。
判決は、民事訴訟事件や刑事訴訟事件において、裁判所が口頭弁論という厳重な手続保障を経た上で判断を示すものです。
決定と命令は、訴訟手続上の付随的な事項について判断を示す場合や、民事執行、民事保全、破産等の厳重な事前の手続保障よりも迅速性が求められる手続において判断を示す場合に行われ、決定は裁判所が行うもの、命令は裁判官(裁判長など)が行うものです。
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●あっせん
あっせんとは、当事者双方の言い分を聞いて妥協点を探りながら、話し合いによって紛争が円満に解決されるよう援助する制度です。
平成13年7月11日法律122号の個別労働紛争の解決の促進に関する法律によって、労働局及び監督署の相談体制や制度の整備が行われました。
都道府県の労働委員会のほか、都道府県の労働政策課、労働相談窓口のある行政事務所でも相談に応じており、事業所の労働者又は使用者のいずれも申請できます。
申請は申請書を委員会に提出して行います。
申請は無料です。
労働委員会事務局で、労働委員会の公益委員、労働者委員、使用者委員が三人一組で、公正、中立的な立場からあっせんを行います。
あっせん員には、労働委員会の公益委員(弁護士、大学教授等)・労働者委員(労働組合役員等)・使用者委員(企業経営者、使用者団体役員等)・事務局職員の四者が指名されます。
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相談対応ができない事項の例;
・事業主と労働者の私的関係事項(例えば借金トラブルなど)
・裁判・民事調停中の案件、または確定判決や調停が終了した案件
・すでに助言・指導にかかる手続きが終了した案件
・他のあっせん機関で手続きが進行している、あっせんが終了した案件
・女性であることを理由に差別を受けたことによる(セクハラはこれにあたる)紛争。
これは都道府県雇用均等室で相談システムがあり、そちらで取り扱われます。
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あっせんは、あっせん開始後30日程度での解決を目指します。
あっせんの会場・開催日時は、当事者の希望を配慮して決定されます。
あっせんは、あっせん員が当事者の主張を確かめ、解決に結びつく合意点をさぐりながら、話し合いによる解決を図ります。
相手方があっせんの場に出席しようとしない場合、事務局職員やあっせん員が、今後の労使関係の安定のためにあっせんの場に出席するよう説得します。
それでも相手方が応じない場合には、打切りとなります。
●民事調停
相手方の所在地管轄の簡易裁判所へ申し立てて行う裁判の一種です。
民事調停は、昭和26年6月9日法律222号の民事調停法に基づいて行われます。
民事調停は、訴訟と異なり、裁判官のほかに一般市民から選ばれた調停委員二人以上が加わって組織した調停委員会が当事者の言い分を聴き、必要があれば事実も調べ、法律的な評価をもとに条理に基づいて歩み寄りを促し、当事者の合意によって実情に即した解決を図ります。
民事調停は、訴訟ほどには手続が厳格ではないため、だれでも簡単に利用できる上、当事者は法律的な制約にとらわれず自由に言い分を述べることができるという利点があります。
訴訟は、原則として、相手方の住所のある地区の裁判を受け持つ簡易裁判所に起こします。
相手方の住所が分からない場合には、分かっている最後の住所のある地区の裁判を受け持つ簡易裁判所に訴訟を起こすことになります。
ただし、事件の種類によっては、それ以外の簡易裁判所にも、許訟を起こすことができます。
必要な書類は、申立書、申立手数料、相手方に書類を送るための郵便切手、添付書類等です。
申立先の簡易裁判所に郵送で、又は直接、提出します。
申立書は、各簡易裁判所に定型用紙が備え付けてあります。
一部は、裁判所ウェブサイト(各地の裁判所のサイト内に各庁独自の書式がある場合もあります。)からダウンロードすることもできます。
申立手数料は、収入印紙で納めます。
当事者が法人の場合、登記事項証明書が1通必要です。
当事者が未成年の場合は、親権者を証明する戸籍謄本1通が必要です。
言い分を裏付ける証拠書類(契約書等)がある場合、その写し等を提出することがあります。
特定調停の申立ては、ほかに、資産、負債その他の財産の状況、生活の状況に関する資料等を提出します。
各簡易裁判所で細かい運用を定めている場合があります。
調停では訴訟と違って判決のようなものはなく、双方が合意に達しなければ解決はしません。
訴訟の途中で話合いをして紛争を解決するため、和解が行われることがあります。
和解をすると、裁判所書記官がその内容を記載した和解調書を作ります。
和解調書の効力は、確定した判決と同じです。
和解に対して、後から不服を唱えることは、原則として、できません。
和解で解決した紛争を再び訴訟で争うことも、原則として、できません。
もし一方が和解で約束した行為をしない場合には、もう一方は、和解の内容を実現するため、裁判所に対して強制執行の申立てをすることができます。
また、調停で解決しないと思われる場合、または調停開始後合意は難しいと思われる場合は、裁判所側が「調停に変わる決定」を出すことがあります。
原告と被告は、いずれも、判決に不服がある場合には、地方裁判所に不服の申立て=控訴をすることができます。
控訴ができる期間は、判決を受け取った日の翌日から起算して2週間以内です。
2週間以内に控訴の手続をとらないと、判決は確定します。
判決が確定すると、それ以降は判決の内容を争うことができなくなります。
判決が確定した場合には、被告は、原告に対して命ぜられた行為をしなければなりません。
被告がこれに応じない場合には、原告は、判決の内容を実現するため、強制執行を申し立てることができます。
控訴をする場合には、控訴状という書面を提出します。
控訴状は、判決をした簡易裁判所のある地区の裁判を受け持つ地方裁判所あてにして、判決を受けた簡易裁判所に申し立てます。
控訴状を提出する際には、手数料と郵便切手が必要です。
手数料は、収入印紙で納めます。
●労働審判
個別労働関係民事紛争について、裁判官と労働関係に関する専門的な知識経験を有する者が、事件を審理し、調停による解決の見込みがある場合にはこれを試み、その解決に至らない場合には、権利関係を踏まえつつ事案の実情に即した解決をするために必要な解決案=労働審判を定める手続です。
労働審判法が平成16年5月12日法律第45号として成立し、平成18年4月1日から施行されています。
労働審判手続は地方裁判所において行われ、当事者から労働審判手続の申立てがあった場合には、相手方の意向にかかわらず手続を進行させ、原則として、調停による解決または労働審判が行われます。
労働審判手続においては、特別の事情がある場合を除き、3回以内の期日で審理を終結されます。
1回目でほぼ心証を固め、2回目と3回目は話し合い解決=調停を追求し、調停が成立させられない場合には3回目に審判が言い渡されます。
労働審判は、裁判官1名と労働関係に関する専門的な知識経験を有する労働審判員2名で担当します。
労働審判員は、実際には、労使の団体から推薦されて選任されていますが、労働現場にも通じており、熱意があって能力の高い人が選任されていると評価されています。
労働審判委員会は、当事者間の権利関係及び労働審判手続の経過を踏まえて労働審判を行います。
労働審判に不服のある当事者は、2週間以内に異議の申立てをすることができ、その場合には、労働審判はその効力を失います。
異議の申立てがないときは、労働審判は、裁判上の和解と同一の効力を有することになります。
労働審判委員会は、事案の性質上、労働審判手続を行うことが紛争の迅速かつ適正な解決のために適当でないと認めるときは、労働審判を行うことなく労働審判事件を終了させることができます。
労働審判に対して異議の申立てがあった場合には、労働審判手続の申立てに係る請求については、労働審判手続の申立ての時に、労働審判がなされた地方裁判所に訴えの提起があったものとみなされます。
労働審判を行うことなく労働審判事件が終了した場合についても同様です。
なお、訴えの提起の手数料については、労働審判手続の申立てについて納めた手数料の額を控除した額の手数料を納めれば足りるとされます。
個別的な労使のトラブルが起こったときの解決方法は、当事者間で話し合い、あっせん、民事調停、法廷での争いということになります。
当事者の話し合いで解決できない場合は、あっせん、民事調停、労働審判、裁判などの方法があります。
●判決
判決とは、訴訟において裁判所が当該事件について一定の厳重な手続を経た上で示す裁判のことをいいます。
民事訴訟においては、判決は、原則として口頭弁論に基づいて行われます。(87条1項本文)。
民事訴訟における判決は、判決書の原本に基づく言渡しにより効力が生じます(250条、252条)。
民事訴訟における判決には、請求(訴訟物)に対する判断を示した本案判決と、訴えや上訴が不適法であるため訴訟物について
の判断に立ち入らない訴訟判決があります。
判決には次の効力があります。
・既判力
判決の確定により、訴訟当事者間で同一の事件を再び、争えなくなる効力。
・形成力
判決の確定により、処分の効力が初めから無かったと同じ状態になる効力。
・第三者効
判決の形成力が第三者にも及ぶこと。
・拘束力
判決の内容が、当事者その他の関係者を拘束する効力。
<第1審の判決>
・請求認容判決
原告の請求に理由があるとして認める判決で、原告の請求の一部に理由がある場合は、一部認容(一部棄却)判決となります。
認容判決には、被告に原告に対する給付を命じる給付判決、原告・被告間の権利・法律関係等を確認する確認判決、判決により新たな法律関係を作り出す形成判決があります。
・請求棄却判決
原告の請求に理由がないとして退ける判決です。
・訴え却下判決
訴訟要件が欠け、訴えの提起が不適法な場合に、請求についての審理に立ち入らない判決です。
<控訴審の判決>
・控訴認容判決
控訴裁判所は、原判決が不当であるとき(305条)及び第1審の判決の手続が法律に違反したとき(306条)は、控訴に理由があり、原判決を取り消さなければなりません。
その上で、控訴裁判所は、原則として自ら訴えに対する判断を行います(自判)。
ただし、原判決が訴え却下判決であった場合は、事件を原裁判所に差し戻さなければなりません(307条)。
その他、第1審から審理しなおす必要があるときは原裁判所に差し戻すことができます(308条1項)。
・控訴棄却判決
原判決が相当であって、控訴に理由がないときは、控訴を棄却する判決を行います(302条)。
・控訴却下判決
控訴の要件が欠け、控訴が不適法な場合は、控訴を却下する判決を行います(290条)。
<上告審の判決>
・上告認容判決
上告裁判所は、上告理由があるときは、原判決を破棄し、原則として事件を原裁判所に差し戻します(325条1項)。
上告理由がない場合であっても、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときも同様です(同条2項)。
ただし、差し戻さなくても判決ができるときは、自ら裁判を行います(326条)。
・上告棄却判決
上告を理由がないと認めるときは、判決で上告を棄却します(319条)。
●決定
訴訟法でいう決定は、裁判の一種で、裁判対象としては判決とは異なり、終局的判断ではない場合、付随的事項についての処理の場合、迅速性が必要とされる場合などです。
民事訴訟法では、例えば管轄の指定等、裁判所が訴訟における附随的事項の解決として、あるいは例えば訴訟手続の中止等、訴訟指揮上の処置として、または例えば債権差押命令・強制競売開始決定等、強制執行に関する事項について、任意的口頭弁論を経て行われる裁判などです。
判決によるべき事項を決定ですることを認めた例外もあります。
決定は、口頭弁論を経ずになされる点で、判決と区別されます。
決定の裁判主体は、判決と同様、裁判機関としての裁判所です。
決定は原本の作成を必要とせず、調書への記載で足りる場合があり、その成立のためにも相当と認める方法による告知で十分で、必ずしも言渡を必要としません。
特別の規定のある場合のほかは送達の必要もありません。
また、決定に対する不服申立ては、抗告、または異議によりますが、不服申立ての許されない場合があります。
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