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労働者派遣
労働者派遣は、雇用形態の一つで、事業主=派遣元が自分が雇用する労働者を自分のために労働させるのではなく、他の事業主=派遣先に派遣して派遣先の指揮命令を受けて派遣先のために労働させるものです。
派遣受け入れ企業は、自社では雇用が難しい特殊な人材の利用が可能で、経営的側面から、人件費を固定費としてではなく変動費として計上することが可能となります。
また、労働力を必要な時に、必要な分だけ、確保する事が容易になり、自社の正社員採用にともなって発生する不適切な人材の採用等のリスクが減らせます。
派遣労働者は、勤務先の業種、職種、勤務地、禁煙環境、残業時間長短などを選定することが可能です。
また、ある期間に限った就労が可能なため、数ヶ月〜数年以内先の生活設計が立てやすくなります。
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派遣社員の雇用関係は、派遣元と派遣社員の間に存在します。
派遣社員の指揮命令関係は、派遣先と派遣社員の間に存在します。
労働者派遣法で、労働者保護の観点から派遣できる業種、派遣期間の上限、派遣を業として行うための許認可制度など様々な規定が定められています。
・請負は労働の結果としての仕事の完成を目的とするもので、請負には注文主と労働者との間に指揮命令関係を生じないという点が労働者派遣と違っています。
区分の実際の判断は必ずしも容易でないことから、判断を明確にするため、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年労働省告示第37号)が定められています。
・職業紹介は求人及び求職の申込みを受けて求人者と求職者の間における雇用関係の成立をあっ旋することで、雇用関係の成立が容易に行われるよう第三者として便宜を図ります。
手数料又は報酬を受けて行う職業紹介を有料職業紹介といい、職業安定法第30条の規定に基づき、厚生労働大臣の許可を受けた場合に限り、有料職業紹介事業を行うことができます。
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1986年7月1日:労働者派遣法施行
1999年12月1日:労働者派遣法改正(派遣業種の拡大)
2004年3月1日:労働者派遣法改正(物の製造業務の派遣解禁、紹介予定派遣の法制化など)
2006年3月1日:労働者派遣法改正(派遣受入期間の延長、派遣労働者の衛生や労働保険等への配慮)
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律2条;
「この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 1.労働者派遣 自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないものとする。 2.派遺労働者 事業主が雇用する労働者であつて、労働者派遣の対象となるものをいう。 3.労働者派遣事業 労働者派遣を業として行うことをいう。 4.一般労働者派遣事業 特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業をいう。 5.特定労働者派遣事業 その事業の派遣労働者(業として行われる労働者派遣の対象となるものに限る。)が常時雇用される労働者のみである労働者派遣事業をいう。 6.紹介予定派遣 労働者派遣のうち、第5条第1項の許可を受けた者(以下「一般派遣元事業主」という。)又は第16条第1項の規定により届出書を提出した者(以下「特定派遣元事業主」という。)が労働者派遣の役務の提供の開始前又は開始後に、当該労働者派遣に係る派遣労働者及び当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受ける者(以下この号において「派遣先」という。)について、職業安定法その他の法律の規定による許可を受けて、又は届出をして、職業紹介を行い、又は行うことを予定してするものをいい、当該職業紹介により、当該派遣労働者が当該派遣先に雇用される旨が、当該労働者派遣の役務の提供の終了前に当該派遣労働者と当該派遣先との間で約されるものを含むものとする。」
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●雇用形態
派遣元と労働者
派遣先と労働者
派遣元と派遣先
という三面的契約関係になります。
●賃金の流れ
派遣元は労働者を雇用し賃金を支払います。
労働者は派遣先の指揮監督を受け労務を提供します。
派遣先は派遣元に派遣費用を支払います。
●業種職種
当初はコンピュータ関係職種のように、専門性が強く、かつ一時的に人材が必要となる13の業種に限られていました。
次第に対象範囲が拡大し、1999年の改正により禁止業種以外は派遣が可能になりました。
・一般労働者派遣
臨時・日雇いの労働者を含み、特定労働者派遣以外の派遣です。
派遣事業の営業は、許可制になっています。
・特定労働者派遣
常時雇用される自社の社員を派遣する形態です。
一般労働者派遣の業者に比べると、派遣先として対応する企業・職種の幅は狭いですが、特定の事業所に対し技術者などを派遣するような業者が多いようです。
派遣事業の営業は、届出制になっています。
・紹介予定派遣
派遣先企業での直接雇用を前提に、一定期間派遣社員として勤務し、期間内に派遣先企業と派遣社員が合意すれば、派遣先企業で直接雇用される形態です。
ただし必ずしも正社員になれるとは限りません。
契約社員やアルバイトも含まれます。
派遣事業の営業は、労働者派遣事業と職業紹介事業の双方の許可(または届出)が必要です。
派遣期間は6ヶ月以内となっています。
●法的制限
派遣契約の期間は最長3年です。
期間満了後は正規採用か3ヵ月後に再契約が必要です。
ただし、26業務は期間が制限はありません。
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第40条の2条;
「派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(次に掲げる業務を除く。第三項において同じ。)について、派遣元事業主から派遣可能期間を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けてはならない。 一
次のイ又はロに該当する業務であつて、当該業務に係る労働者派遣が労働者の職業生活の全期間にわたるその能力の有効な発揮及びその雇用の安定に資すると認められる雇用慣行を損なわないと認められるものとして政令で定める業務
イ その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務 ロ
その業務に従事する労働者について、就業形態、雇用形態等の特殊性により特別の雇用管理を行う必要があると認められる業務」
具体的には、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行令で定められています。
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建設業務、警備業務、および港湾業務(2006年3月1日より社会福祉施設関係および医療業務への紹介予定派遣のみ可能)に人材を派遣することはできません。
派遣社員を派遣先からさらに派遣=再派遣させることはできません。
特定派遣先のみの派遣=専ら派遣も禁止されています。
派遣を受けようとする会社は事前面接や履歴書の提出など派遣社員を、特定することを目的とする行為をしてはなりません。(ただし、紹介予定派遣を除く。)
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●問題点
労働内容に正社員との差が全くない場合が少なくありませんので、同一職種賃金制度を導入すべきとの意見があります。
派遣先企業の都合で配属先や勤務時間等が頻繁に変えられたり、急に解雇されたりなどのトラブルが多発しています。
時給制の場合が殆どで、基本的にはパート、アルバイトなどの非正規雇用と同一視されています。
年次有給休暇を始めとする労働者としての権利は行使できますが、守られていないのが現状のようです。
主に中小人材派遣の間で各種社会保険加入が徹底されていない例が少なくないようです。
●派遣と請負
請負は、当事者の一方(請負人)が相手方に対し仕事の完成を約し、他方(注文者)がこの仕事の完成に対する報酬を支払うことを約することにより成立します。
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民法第632条;
「 請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。」
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注文主の注文に従って、請負事業者が自らの裁量と責任の下に自己の雇用する労働者を使用して仕事の完成に当たります。
注文主が請負事業者の労働者を指揮命令して業務に従事させるということはありません。
仕事の完成責任に契約の中心目的があります。
注文主の指揮命令を全く受けない点において労働者派遣とは明確に区別されます。
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労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年労働省告示37号)
第1条
この基準は、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和60年法律第88号。以下「法」という。)の施行に伴い、法の適正な運営を確保するためには労働者派遣事業(法第2条第3号に規程する労働者派遣事業をいう。以下同じ。)に該当するか否かの判断を適格に行う必要があることにかんがみ、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分を明らかにすることを目的とする。
第2条
請負の形式による契約により行う業務に自己の雇用する労働者を従事させることを業として行う事業主であっても、当該事業主が当該業務の処理に関し次の各号のいずれにも該当する場合を除き、労働者派遣事業を行う事業主とする。
一. 次のイ、ロ及びハのいずれにも該当することにより自己の雇用する労働者の労働力を自ら直接利用するものであること。(労務管理上の独立)
イ 次のいずれにも該当することにより業務の遂行に関する指示その他の管理を自ら行うものであること。
労働者に対する業務の遂行方法に関する指示その他の管理を自ら行うこと。
労働者の業務の遂行に関する評価等に係る指示その他の管理を自ら行うこと。
ロ 次のいずれにも該当することにより労働時間等に関する指示その他の管理を自ら行うものであること。
労働者の始業及び終業の時刻、休息時間、休日、休暇等に関する指示その他の管理(これらの単なる把握を除く。)を自ら行うこと。
労働者の労働時間を延長する場合又は労働者を休日に労働させる場合における指示その他の管理(これらの場合における労働時間等の単なる把握を除く。)を自ら行うこと。
ハ 次のいずれにも該当することにより企業における秩序の維持、確保等のための指示その他の管理を自ら行うものであること。
労働者の服務上の規律に関する事項についての指示その他の管理を自ら行うこと。
労働者の配置等の決定及び変更を自ら行うこと。
二.次のイ、ロ及びハのいずれにも該当することにより請負契約により請け負った業務を自己の業務として当該契約の相手方から独立して処理するものであること。(事業経営上の独立)
イ 業務の処理に要する資金につき、すべてを自らの責任の下に調達し、かつ、支弁すること。
ロ 業務の処理について、民法、商法その他の法律に規定された事業主としてのすべての責任を負うこと。
ハ 次のいずれかに該当するものであって、単に肉体的な労働力を提供するものでないこと。
自己の責任と負担で準備し、調達する機械、設備若しくは器材(業務上必要な簡易工具を除く。)又は材料若しくは資材により、業務を処理すること。
自ら行う企画又は自己の有する専門的な技術若しくは経験に基づいて、業務を処理すること。
第3条
前条各号のいずれにも該当する事業主であっても、それが法の規定に違反することを免れるため故意に偽装されたものであって、その事業の真の目的が法第2条第1号に規定する労働者派遣を業として行うことにあるときは、労働者派遣事業を行う事業主であることを免れることができない。
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労働者派遣は、労働者を、他人の指揮命令を受けて当該他人のために労働者を従事させることとされ、この有無により、労働者派遣を業として行う労働者派遣事業と請負により行われる事業とが区分されます。
請負により事業を行う場合、人材派遣のように、禁止されている業務はありません。
請負による事業は、原則自由に行うことができます。
請負人は履行補助者(下請)を用いて仕事の完成に当たらせてもよいことになっています。
ただし、一定規模以上の工事を行うには建設業許可等が必要となるなど、例外があります。
派遣労働者ーその3
労働者派遣は、雇用形態の一つで、事業主=派遣元が自分が雇用する労働者を自分のために労働させるのではなく、他の事業主=派遣先に派遣して派遣先の指揮命令を受けて派遣先のために労働させるものです。
派遣受け入れ企業は、自社では雇用が難しい特殊な人材の利用が可能で、経営的側面から、人件費を固定費としてではなく変動費として計上することが可能となります。
また、労働力を必要な時に、必要な分だけ、確保する事が容易になり、自社の正社員採用にともなって発生する不適切な人材の採用等のリスクが減らせます。
派遣労働者は、勤務先の業種、職種、勤務地、禁煙環境、残業時間長短などを選定することが可能です。
また、ある期間に限った就労が可能なため、数ヶ月〜数年以内先の生活設計が立てやすくなります。
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●派遣と請負の違い
派遣と請負では、指揮命令権の所在が大きく異なります。
派遣では、派遣先の企業が仕事の指示を行いますが、請負では、請負先の企業ではなく、雇用契約を結んだ請負業者から仕事の指示が出ます。
・定義
派遣;
労務の提供を目的とし、自己の雇用する労働者を該当雇用関係の下にかつ他人のために従事させます。(派遣法第2条)
請負;
成果品の提供を目的とし、労働の結果として仕事の完成を目的とするものです。(民法第632条)
なお、業務委託は、業務を処理する事を目的とするものです。(民法第643条の委任契約)
・福利厚生
派遣;
雇用保険、健康保険、社会保険、労災保険すべて、派遣会社で加入します。したがって、現場等で事故が起きても、派遣会社の労災保険が適用されます。(派遣法第35条)
請負;
個人事業主が1人親方の場合、労災保険への加入の有無の確認が必要で、事故が起きた場合、未加入であれば請負先の負担になる可能性があります。
・業務指揮命令
派遣;
業務に関する指揮命令は派遣先企業で行います。
請負:
請負企業が指示しまたは直接本人が業務遂行方法および評価等を行います。
・労務管理
派遣;
業務に関する指揮命令は派遣先企業で行います。
請負;
請負企業が指示しまたは直接本人が業務遂行方法および評価等を行います。
・作業完了時
派遣;
期間終了に伴ない終了します。
請負;
完成を目的としていますので、成果品を提出し終了します。
●偽装請負
偽装請負は、形式上は、業務請負や業務委託を採るか、または個人事業主となっている場合で、実態上は、労働者派遣に該当するものを指します。
請負などの非雇用契約を偽装した違法派遣、または、請負偽装派遣のことです。
これらは民法上の取り扱いでは請負であり、契約形態を偽装・隠蔽しています。
業務委託によるものは偽装委託といわれることがあります。
一般に使用者が雇用契約を締結する場合、雇用契約に基づいて労務を提供する者は労働者として、労働法による保護を受けることになります。
しかし、民法上の請負契約では、請負人にはいわゆる労働法の適用がないのが原則です。
労働関係を規律する労働法に比して、請負関係における請負人を保護する法制は緩やかなものです。
請負労働者の場合、労働基準法が適用されないため、派遣労働者と比べて注文者が作業員の身分に注意する必要はなく、生産効率の低い作業者は容易に交代することも可能です。
そこで、実質的に雇用関係にある場合であっても、請負の形式を偽装することで、労働法令の規制の潜脱が行われることになります。
正規の人材派遣会社は社会保険・有給休暇・福利厚生といった負担を強いられますが、請負企業ではこれらを負担しません。
また、請負企業の中には、所得税や社会保険料の源泉徴収を行わないという違法行為を行うことろもあるようです。
偽装請負が生まれた主な理由は、旧労働者派遣法で可能だった派遣可能な26種のポジティブリストに含まれていない製造業への派遣が行えず止む無く請負または業務委託という形をとっていたことがありました。
また、旧労働者派遣法上の、専門分野26種については3年、その他一般業務については1年、という期間に対する法的制限の回避も行われていました。
しかし、伝承技術の喪失、新人教育の欠如、産業スパイ侵入のリスク増加、セキュリティ意識の欠如など、長期的視点ではむしろ経済の疲弊・衰退につながる危険性があります。
また、責任の負担に当たっては、形式的な契約形式にとらわれず、労働者を受け入れた者は、実態に応じて、当該労働者の雇用者または派遣労働者を受け入れた者などとしての責任を負います。
偽装請負の状態で労働災害が発生すれば、労働者を送り込んだものだけではなく、労働者を受け入れた者も責任を負わされます。
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偽装請負や偽装委託となるのは、形式的には請負契約や業務委託契約がなされていても、自ら労働者を指揮監督をせずに、注文先や委託先が実質的に指揮命令して業務を遂行しているといった、雇用と使用が実質的に分離しているケースです。
事例;
・請負契約と称していても、労働者のみを注文者の下に派遣して、注文者の方が労働者を指揮監督して業務を遂行する例;
・請負契約と称していても、労働者は請負事業としての独立業務に従事せず、注文先の社員と一緒になって混在して、注文先の指揮命令に従って注文先の業務に従事している例;
これらは雇用と使用が分離している形態となりますので、労働者派遣に該当します。
派遣事業の許可や届出の受理を受けていない業者が行うときは、派遣法に違反するとともに労働者供給の違反となります。
場合によって、次のような処分を課せられる可能性があります。
・許可を受けないで一般労働者派遣事業を行った者
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(法59条2号)
・届出書を提出しないで常用労働者の派遣を行った者
6月以下の懲役又は30万円以下の罰金(法60条1号)
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第59条;
「 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
・・・・・
二 第五条第一項の許可を受けないで一般労働者派遣事業を行つた者
・・・・・」
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第60条;
「 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
一 第十六条第一項に規定する届出書を提出しないで特定労働者派遣事業を行つた者
・・・・・」
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適法な労働者派遣に該当しないものは全て労働者供給事業に該当し、労働者供給事業の違反として請負人側も注文者側も両者とも処罰
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(職安法64条9号)
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職業安定法第64条;
「 次の各号のいずれかに該当する者は、これを一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
・・・・・
九 第四十四条の規定に違反した者
・・・・・」
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●派遣労働の職種
人材派遣は、2004年3月1日施行の改正労働者派遣法で、派遣職種は原則自由化されました。
これまで派遣法で制限されていた業務が、派遣で働けるようになりなりました。
しかし、業務の内容によっては、派遣で働けない仕事があります。
・港湾運送業務
・建設業務
・警備業務
・医療関係業務
医療関係業務の派遣は全面的に禁止されていましたが、2003年3月末以降、病院・診療所以外(社会福祉施設等)で例外的に認められ、2004年3月からは紹介予定派遣に限り解禁されました。
さらに、離島や過疎地などへき地で職員の出産・育児・介護休暇で代替要員が必要な場合、医療業務全般が解禁されました。
・各法で規定する業務
弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士、行政書士、土地家屋調査士としての業務ほか。
*これは2008年5月現在です。法令は改正されることがありますのでご注意ください。
・各法で規定する業務
弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士、行政書士、土地家屋調査士としての業務ほか。
*これは2008年5月現在です。法令は改正されることがありますのでご注意ください。
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第4条;
「 何人も、次の各号のいずれかに該当する業務について、労働者派遣事業を行つてはならない。
一 港湾運送業務(港湾労働法 (昭和六十三年法律第四十号)第二条第二号 に規定する港湾運送の業務及び同条第一号 に規定する港湾以外の港湾において行われる当該業務に相当する業務として政令で定める業務をいう。)
二 建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備の作業に係る業務をいう。)
三 警備業法 (昭和四十七年法律第百十七号)第二条第一項 各号に掲げる業務その他その業務の実施の適正を確保するためには業として行う労働者派遣(次節、第二十三条第二項及び第三項並びに第四十条の二第一項第一号において単に「労働者派遣」という。)により派遣労働者に従事させることが適当でないと認められる業務として政令で定める業務
2 厚生労働大臣は、前項第三号の政令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。
3 労働者派遣事業を行う事業主から労働者派遣の役務の提供を受ける者は、その指揮命令の下に当該労働者派遣に係る派遣労働者を第一項各号のいずれかに該当する業務に従事させてはならない。」
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行令第1条;
「 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「法」という。)第四条第一項第一号の政令で定める業務は、港湾労働法(昭和六十三年法律第四十号)第二条第一号に規定する港湾以外の港湾で港湾運送事業法(昭和二十六年法律第百六十一号)第二条第四項に規定するもの(第三号において「特定港湾」という。)において、他人の需要に応じて行う次に掲げる行為に係る業務とする。
一 港湾運送事業法第二条第一項に規定する港湾運送のうち、同項第二号から第五号までのいずれかに該当する行為
二 港湾労働法施行令(昭和六十三年政令第三百三十五号)第二条第一号及び第二号に掲げる行為
三 船舶若しくははしけにより若しくはいかだに組んで運送された貨物の特定港湾の水域の沿岸からおおむね五百メートル(水島港にあつては千メートル、鹿児島港にあつては千五百メートル)の範囲内において厚生労働大臣が指定した区域内にある倉庫(船舶若しくははしけにより又はいかだに組んでする運送に係る貨物以外の貨物のみを通常取り扱うものを除く。以下この条において「特定港湾倉庫」という。)への搬入(上屋その他の荷さばき場から搬出された貨物の搬入であつて、港湾運送事業法第二条第三項に規定する港湾運送関連事業のうち同項第一号に掲げる行為に係るもの若しくは同法第三条第一号から第四号までに掲げる事業又は倉庫業法(昭和三十一年法律第百二十一号)第二条第二項に規定する倉庫業のうち特定港湾倉庫に係るものを営む者(以下この条において「特定港湾運送関係事業者」という。)以外の者が行うものを除く。)、船舶若しくははしけにより若しくはいかだに組んで運送されるべき貨物の特定港湾倉庫からの搬出(上屋その他の荷さばき場に搬入すべき貨物の搬出であつて、特定港湾運送関係事業者以外の者が行うものを除く。)又は貨物の特定港湾倉庫における荷さばき。ただし、冷蔵倉庫の場合にあつては、貨物の当該倉庫に附属する荷さばき場から冷蔵室への搬入、冷蔵室から当該倉庫に附属する荷さばき場への搬出及び冷蔵室における荷さばきを除く。
四 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第一項に規定する道路運送車両若しくは鉄道(軌道を含む。)(以下この号において「車両等」という。)により運送された貨物の特定港湾倉庫若しくは上屋その他の荷さばき場への搬入(特定港湾運送関係事業者以外の者が行う当該貨物の搬入を除く。)又は車両等により運送されるべき貨物の特定港湾倉庫若しくは上屋その他の荷さばき場からの搬出(特定港湾運送関係事業者以外の者が行う当該貨物の搬出を除く。)。ただし、冷蔵倉庫の場合にあつては、貨物の当該倉庫に附属する荷さばき場から冷蔵室への搬入及び冷蔵室から当該倉庫に附属する荷さばき場への搬出を除く。
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行令第2条;
「 法第四条第一項第三号の政令で定める業務は、次に掲げる業務(当該業務について紹介予定派遣をする場合、当該業務が法第四十条の二第一項第三号又は第四号に該当する場合及び第一号に掲げる業務に係る派遣労働者の就業の場所がへき地にあり、又は地域における医療の確保のためには同号に掲げる業務に業として行う労働者派遣により派遣労働者を従事させる必要があると認められるものとして厚生労働省令で定める場所(へき地にあるものを除く。)である場合を除く。)とする。
一 医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第十七条に規定する医業(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第一条の五第一項に規定する病院若しくは同条第二項に規定する診療所(厚生労働省令で定めるものを除く。以下この条において「病院等」という。)、同法第二条第一項に規定する助産所(以下この条において「助産所」という。)、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第八条第二十五項に規定する介護老人保健施設(以下この条において「介護老人保健施設」という。)又は医療を受ける者の居宅(以下この条において「居宅」という。)において行われるものに限る。)
二 歯科医師法(昭和二十三年法律第二百二号)第十七条に規定する歯科医業(病院等、介護老人保健施設又は居宅において行われるものに限る。)
三 薬剤師法(昭和三十五年法律第百四十六号)第十九条に規定する調剤の業務(病院等において行われるものに限る。)
四 保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第二条、第三条、第五条、第六条及び第三十一条第二項に規定する業務(他の法令の規定により、同条第一項及び第三十二条の規定にかかわらず、診療の補助として行うことができることとされている業務を含み、病院等、助産所、介護老人保健施設又は居宅において行われるもの(介護保険法第八条第三項に規定する訪問入浴介護及び同法第八条の二第三項に規定する介護予防訪問入浴介護に係るものを除く。)に限る。)
五 栄養士法(昭和二十二年法律第二百四十五号)第一条第二項に規定する業務(傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導に係るものであつて、病院等、介護老人保健施設又は居宅において行われるものに限る。)
六 歯科衛生士法(昭和二十三年法律第二百四号)第二条第一項に規定する業務(病院等、介護老人保健施設又は居宅において行われるものに限る。)
七 診療放射線技師法(昭和二十六年法律第二百二十六号)第二条第二項に規定する業務(病院等、介護老人保健施設又は居宅において行われるものに限る。)
八 歯科技工士法(昭和三十年法律第百六十八号)第二条第一項に規定する業務(病院等において行われるものに限る。)
2 前項のへき地とは、次の各号のいずれかに該当する地域をその区域に含む厚生労働省令で定める市町村とする。
一 離島振興法(昭和二十八年法律第七十二号)第二条第一項の規定により離島振興対策実施地域として指定された離島の区域
二 奄美群島振興開発特別措置法(昭和二十九年法律第百八十九号)第一条に規定する奄美群島の区域
三 辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律(昭和三十七年法律第八十八号)第二条第一項に規定する辺地
四 山村振興法(昭和四十年法律第六十四号)第七条第一項の規定により指定された振興山村の地域
五 小笠原諸島振興開発特別措置法(昭和四十四年法律第七十九号)第二条第一項に規定する小笠原諸島の地域
六 過疎地域自立促進特別措置法(平成十二年法律第十五号)第二条第一項に規定する過疎地域
七 沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第三条第三号に規定する離島の地域」
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●紹介予定派遣
紹介予定派遣は、派遣先企業の、正社員・契約社員・嘱託などになることを前提として働く派遣契約です。
派遣期間中に、派遣社員は正社員として働くかどうかを見極め、派遣先企業は採用するかを判断し、派遣期間終了後にその決定を行ないます。
その際、労働者の側からも派遣先企業の側からも断ることができます。
自分に合う職場か仕事内容かを確認でき、企業側も仕事を通じて採用すべき人材かどうかを判断できますので、ミスマッチを防ぐことができます。
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第2条;
「 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
・・・・・・
六 紹介予定派遣 労働者派遣のうち、第五条第一項の許可を受けた者(以下「一般派遣元事業主」という。)又は第十六条第一項の規定により届出書を提出した者(以下「特定派遣元事業主」という。)が労働者派遣の役務の提供の開始前又は開始後に、当該労働者派遣に係る派遣労働者及び当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受ける者(以下この号において「派遣先」という。)について、職業安定法 その他の法律の規定による許可を受けて、又は届出をして、職業紹介を行い、又は行うことを予定してするものをいい、当該職業紹介により、当該派遣労働者が当該派遣先に雇用される旨が、当該労働者派遣の役務の提供の終了前に当該派遣労働者と当該派遣先との間で約されるものを含むものとする。」
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紹介予定派遣を希望する人は、厚生労働省から有料職業紹介事業の許可を得ている派遣会社に登録します。
職業紹介は、求人及び求職の申込を受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすることをいいます。
民営職業紹介事業には、有料職業紹介事業と無料職業紹介事業があります。
有料職業紹介事業は、職業紹介に関し手数料又は報酬を受けて行う事業で、無料職業紹介事業は、職業紹介に関しいかなる名義でも手数料又は報酬を受けないで行う事業です。
有料職業紹介事業は、職業安定法により求職者に紹介してはならないものとされている職業以外の職業について、厚生労働大臣の許可を受けて行うことができます。
有料職業紹介事業の許可を得ていない派遣会社は、紹介予定派遣を行うことはできません。
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職業安定法第4条;
「 この法律において「職業紹介」とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつせんすることをいう。
2 この法律において「無料の職業紹介」とは、職業紹介に関し、いかなる名義でも、その手数料又は報酬を受けないで行う職業紹介をいう。
3 この法律において「有料の職業紹介」とは、無料の職業紹介以外の職業紹介をいう。
・・・・・
7 この法律において「職業紹介事業者」とは、第三十条第一項若しくは第三十三条第一項の許可を受けて、又は第三十三条の二第一項、第三十三条の三第一項若しくは第三十三条の四第一項の規定による届出をして職業紹介事業を行う者をいう。
・・・・・
9 この法律において「個人情報」とは、個人に関する情報であつて、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。
・・・・・」
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第26;
「 労働者派遣契約(当事者の一方が相手方に対し労働者派遣をすることを約する契約をいう。以下同じ。)の当事者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣契約の締結に際し、次に掲げる事項を定めるとともに、その内容の差異に応じて派遣労働者の人数を定めなければならない。
・・・・・
九 労働者派遣契約が紹介予定派遣に係るものである場合にあつては、当該紹介予定派遣に関する事項
・・・・・」
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有料職業紹介事業の許可を得ている派遣会社は、紹介予定派遣を希望する人に、希望に合った仕事を紹介します。
紹介された内容を確認して、受ける気持ちが固まったら、派遣先企業による面接があれば受けます。
面接の前に、派遣先企業への履歴書や職務経歴書の提出により、選考を受けるケースもあります。
派遣労働者として働いているこのときの雇用主は、派遣会社です。
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第32;
「 派遣元事業主は、労働者を派遣労働者として雇い入れようとするときは、あらかじめ、当該労働者にその旨(紹介予定派遣に係る派遣労働者として雇い入れようとする場合にあつては、その旨を含む。)を明示しなければならない。
2 派遣元事業主は、その雇用する労働者であつて、派遣労働者として雇い入れた労働者以外のものを新たに労働者派遣の対象としようとするときは、あらかじめ、当該労働者にその旨(新たに紹介予定派遣の対象としようとする場合にあつては、その旨を含む。)を明示し、その同意を得なければならない。」
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第37;
「 派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、派遣就業に関し、派遣元管理台帳を作成し、当該台帳に派遣労働者ごとに次に掲げる事項を記載しなければならない。
・・・・・
七 紹介予定派遣に係る派遣労働者については、当該紹介予定派遣に関する事項
・・・・・」
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第42;
「 派遣先は、厚生労働省令で定めるところにより、派遣就業に関し、派遣先管理台帳を作成し、当該台帳に派遣労働者ごとに次に掲げる事項を記載しなければならない。
・・・・・
六 紹介予定派遣に係る派遣労働者については、当該紹介予定派遣に関する事項
・・・・・」
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給料の支払いや社会保険などの手続きなどは派遣会社が行います。
派遣期間中か、または終了後、派遣会社が間に立って、直接雇用について派遣先企業と労働者双方の意思確認が行われます。
直接雇用には、社員のほか契約社員やアルバイトなども含まれます。
派遣先企業に雇用の意思があり、労働者にも入社の意思があれば、採用が決定します。
派遣先企業と労働者が直接雇用契約を結びます。
合意に至らなかった場合、派遣契約が終了となります。
なお、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合を除いて、派遣元企業は、労働者派遣に関し、労働者の個人情報を収集、保管、使用するに当たり、その業務の目的に必要な範囲内で収集、保管、使用しなければなりません。
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第24条の3;
「 派遣元事業主は、労働者派遣に関し、労働者の個人情報を収集し、保管し、又は使用するに当たつては、その業務(紹介予定派遣をする場合における職業紹介を含む。次条において同じ。)の目的の達成に必要な範囲内で労働者の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。
2 派遣元事業主は、労働者の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならない。」
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●契約と待遇
・派遣期間
政令で定めた26業種以外は臨時的・一時的業務として上限が3年です。
同一の労働者を1年を超えて雇用した場合、派遣期間が終了し、引き続き同一業務に労働者を従事させるためには、派遣先がその期間従事していた労働者を雇い入れる努力義務があります。
また、派遣受入期間制限に抵触する日以降も派遣労働者を使用とする場合は、派遣先は、そ
れまで働いてきた労働者に直接雇用の申込をしなければなりません。
・契約内容と実際の業務が違う
労働契約の締結にあたり、派遣法で、派遣元は、派遣労働者が派遣就業を始める前に、派遣
先での就業条件を書面で明示しなければならないと定めています。
派遣先は明示された就業条件を超えて指示を出すことはできませんし、派遣労働者は、就業条件明示書で示された業務内容以外の仕事を命じられても、これに従う義務はありません。
これが度々起るようであれば、派遣元責任者に申立てて、派遣先に申入れてもらいます。
・時間外・休日労働
労働時間は、1週40時間、1日8時間(法定労働時間)が原則です。
派遣労働者に残業や休日労働をさせるためには、まず、派遣元が労働者と36協定を結び、労働基準監督署に届け出なければなりません。
また、派遣元は、派遣先での就業条件を就業条件明示書等によって、あらかじめ派遣労働者に明示しなければなりません。
派遣労働者に残業や休日労働をさせるためには、この就業条件明示書等で時間外・休日労働の無を定めておく必要があります。
残業はないという条件で労働契約を結んだ場合には、派遣先は残業を命じることはできませんし、派遣労働者も残業を命じられた場合にはこれを拒否することが可能です。
派遣先が派遣労働者に残業や休日労働をさせた場合には、派遣元は、割増賃金を支払わなければなりません。
また、派遣労働者の判断で残業した場合であっても、派遣先が業務上必要なものであると判断し、黙認した場合には、時間外労働として認められます。
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厚生労働省の通達(昭和25年9月14日基収2983号)
「使用者の具体的に指示した仕事が、客観的にみて正規の勤務時間内に処理できないと認められる場合の如く、超過勤務の黙示の指示によって法定労働時間を超えて勤務した場合には、時間外労働となる。」
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残業をした場合には、派遣元への申告を行い、念のために労働者も実績を記録した方が良いでしょう。
・年次有給休暇
登録型派遣の場合、雇用契約期間の全期間を通じて、実態として継続して勤務していると判断され、それが6ヶ月を超えた場合、年休が付与されます。
請求は派遣元に対して行ないます。
派遣先の事業に支障が出る場合でも、派遣元と派遣労働者との間では事業運営に支障のないこともあり得るので、派遣元は代替労働者の派遣可能性も含めて判断します。
従って、派遣先業務が多忙という理由で、派遣元は請求を拒否することはできません(時季変更権はあり)。
・労災保険
労災保険への加入は、事業主や労働者の意思にかかわらず、労働者を一人でも雇用するすべての事業主に義務付けられています。
労災保険の保険料は、事業主だけが負担することになっており、労働者は負担する必要はありません。
派遣労働者が労働災害に遭ったときには、労働者本人又は遺族は速やかに派遣元に連絡して、労災保険給付の手続きを行ないます。
労災保険給付の手続きは、派遣元が代行することもありますが、派遣元の協力が得られなかったり、あるいは派遣元が労災保険料を納めていなかった場合には、直接、労働基準監督署に申請書を提出することができます。
・雇用保険
登録型派遣労働者の場合、同一の派遣元から反復継続して、1年以上派遣就業することが見込まれる場合には、雇用保険の適用対象となります。
具体的には、反復継続(1年以上)して派遣で働いていること、家計補助的な者でないこと(=扶養家族になっていないこと)、所定労働日、労働時間が極めて短い労働者でないこと、の条件をクリアする必要があります。
雇用保険への加入は、原則的には労働者を一人でも雇用する事業に適用され、適用事業で働く労働者は本人が加入を希望するか否かにかかわらずすべて被保険者となります。
雇用保険料は、労働者の月収に保険料率(一般の事業の場合は千分の17.5)をかけたもので、このうち被保険者負担分は千分の7となっています。
・健康保険と厚生年金保険
社会保険への加入は、労働者を一人でも雇っている法人の事業所(強制適用事業所)すべてに適用されます。(なお、個人の事業所は一部、任意適用になっています。)
強制適用事業所で働く労働者は、本人が加入を希望するか否かにかかわらず、すべて被保険者となります。
加入要件を満たしていると、事業所や労働者の意思にかかわらず加入することが義務けられています。
・退職
登録型派遣労働者の場合、派遣元と派遣労働者が派遣期間を定めたうえで派遣労働契約を結びますので、派遣元も派遣労働者も、その契約期間を誠実に守る義務があります。
派遣期間の満了前に退職することは、契約違反になりますので、派遣労働者は勝手に退職することはできません。
就業規則等に契約期間途中であっても退職できる定めがある場合には、それに従って退職することになりますが、特段の定めがない場合にも、なるべく合意解約ができるように、十分話し合うことが大切です。
残念ながら派遣元の理解が得られなかった場合であっても、やむを得ない事情があるときには労働契約の解除を申し入れることができますが、それが労働者の一方的な過失による場合には、派遣元から損害賠償請求をされる可能性があります。
もし、損害賠償請求をされた場合は、その請求内容が適切なものか、損害賠償に応じるべき範囲など、お互いに納得できるまで十分に話し合うことが必要です。
なお、あらかじめ明示されていた労働条件と実際の労働条件とが異なっていたことを理由に、労働者が退職を申し出る場合には、雇用契約をただちに解除することが認められています。
・解雇・中途解約
解雇は、会社の意思で労働契約を終了させる行為ですが、いつでも自由に行えるというものではありません。
使用者が労働者を解雇しようとする場合には、合理的な理由がなければなりません。
合理的な理由とは、「誰が見ても解雇にせざるを得ないほどの甚大な理由」をさします。
単に「能力が足りない」「社風に合わない」などという理由だけでは解雇は認められません。
登録型派遣労働者の場合も、雇用期間が2カ月を超える場合には継続的な雇用関係があるとみなされ、合理的な理由がある場合でも、解雇日の30日前までに予告するか平均賃金30日分以上の解雇予告手当の支払いが必要です。
また、派遣先から派遣契約を中途解約されても、派遣元との雇用契約は続き、即座の解雇はできません。
派遣元は雇用契約期間中は次の派遣先を提供する義務があります。
提供できず、派遣労働者が働く意思があるにもかかわらず働けなかった場合は、派遣元は賃金を全額払う義務があります。
争いになった場合でも労基法26条により休業補償(平均賃金の6割)は必要です。
・苦情
派遣元、派遣先の苦情処理担当者の氏名は、就業条件明示書に記載されています。
苦情がでた場合、派遣元と派遣先とは連携を取り、対応しなければなりません。
セクシュアル・ハラスメントの場合、派遣元・先ともに対応する義務があります。
・労働組合加入
派遣労働者も一般の労働者と同様に、労働組合をつくること、労働組合に加入すること、労働組合として派遣元と団体交渉(労働組合と会社との話し合い)すること、要求内容を実現するためにストライキなどを行う権利が憲法で保障されています。
派遣元に労働組合がない場合は、派遣労働者が自ら労働組合を結成し、派遣元と団体交渉することができます。
また、同じ職種の派遣労働者がまとまって労働組合を結成したり、職種別・職能別の労働組合や、個人で加入できる労働組合に加入することにより、その労働組合から会社へ団体交渉を申し出ることが可能です。
団体交渉は原則として派遣元と行うことになります。
派遣元は正当な理由なしに団交を拒否したり、正当な労働組合活動をしたことにより解雇するなどの不利益取扱いをすることはできません。
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厚生労働省の指針です。
●派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針
平成11年労働省告示137号,[最終改正]平成17年厚労省告示235号
第1 趣旨
この指針は,労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第24条の3,第3章第1節及び第2節の規定により派遣元事業主が講ずべき措置に関して,その適切かつ有効な実施を図るために必要な事項を定めたものである。
第2 派遣元事業主が講ずべき措置
1 労働者派遣契約の締結に当たっての就業条件の確認
派遣元事業主は,派遣先との間で労働者派遣契約を締結するに際しては,派遣先が求める業務の内容,当該業務を遂行するために必要とされる知識,技術又は経験の水準,労働者派遣の期間その他労働者派遣契約の締結に際し定めるべき就業条件を事前にきめ細かに把握すること。
2 派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置
(1)雇用契約の締結に際して配慮すべき事項
派遣元事業主は,労働者を派遣労働者として雇い入れようとするときは,当該労働者の希望及び労働者派遣契約における労働者派遣の期間を勘案して,雇用契約の期間について,当該期間を当該労働者派遣契約における労働者派遣の期間と合わせる等,派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な配慮をするよう努めること。
(2)労働者派遣契約の解除に当たって講ずべき措置
派遣元事業主は,労働者派遣契約の契約期間が満了する前に派遣労働者の責に帰すべき事由以外の事由によって労働者派遣契約の解除が行われた場合には,当該労働者派遣契約に係る派遣先と連携して,当該派遣先からその関連会社での就業のあっせんを受ける等により,当該労働者派遣契約に係る派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること。また,労働者派遣契約の解除に伴い派遣元事業主が当該労働者派遣に係る派遣労働者を解雇しようとする場合には,当該派遣元事業主は,労働基準法(昭和22年法律第49号)等に基づく責任を果たすこと。
3 適切な苦情の処理
派遣元事業主は,派遣労働者の苦情の申出を受ける者,派遣元事業主において苦情の処理を行う方法,派遣元事業主と派遣先との連携のための体制等を労働者派遣契約において定めること。また,派遣元管理台帳に苦情の申出を受けた年月日,苦情の内容及び苦情の処理状況について,苦情の申出を受け,及び苦情の処理に当たった都度,記載すること。また,派遣労働者から苦情の申出を受けたことを理由として,当該派遣労働者に対して不利益な取扱いをしてはならないこと。
4 労働・社会保険の適用の促進
(1)労働・社会保険への適切な加入
派遣元事業主は,その雇用する派遣労働者の就業の状況等を踏まえ,労働・社会保険の適用手続を適切に進め,労働・社会保険に加入する必要がある派遣労働者については,加入させてから労働者派遣を行うこと。ただし,新規に雇用する派遣労働者について労働者派遣を行う場合であって,当該労働者派遣の開始後速やかに労働・社会保険の加入手続を行うときは,この限りでないこと。
(2)派遣労働者に対する未加入の理由の通知
派遣元事業主は,労働・社会保険に加入していない派遣労働者については,派遣先に対して通知した当該派遣労働者が労働・社会保険に加入していない具体的な理由を,当該派遣労働者に対しても通知すること。
5 派遣先との連絡体制の確立
派遣元事業主は,派遣先を定期的に巡回すること等により,派遣労働者の就業の状況が労働者派遣契約の定めに反していないことの確認等を行うとともに,派遣労働者の適正な派遣就業の確保のためにきめ細かな情報提供を行う等により派遣先との連絡調整を的確に行うこと。
6 派遣労働者に対する就業条件の明示
派遣元事業主は,モデル就業条件明示書の活用等により,派遣労働者に対し就業条件を明示すること。
7 労働者を新たに派遣労働者とすることに当たっての不利益取扱いの禁止
派遣元事業主は,その雇用する労働者であって,派遣労働者として雇い入れた労働者以外のものを新たに労働者派遣の対象としようとする場合であって,当該労働者が同意をしないことを理由として,当該労働者に対し解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。
8 派遣労働者の福祉の増進
(1)福利厚生等の措置に係る派遣先の労働者との均衡に配慮した取扱い
派遣元事業主は,労働者派遣に係る業務を円滑に遂行する上で有用な物品の貸与や教育訓練の実施等をはじめとする派遣労働者の福利厚生等の措置について,必要に応じ派遣先に雇用され派遣労働者と同種の業務に従事している労働者等の福利厚生等の実状を把握し,当該派遣先において雇用されている労働者との均衡に配慮して必要な措置を講ずるよう努めること。
(2)派遣労働者の適性,能力,希望等に適合する就業機会の確保等
派遣元事業主は,派遣労働者又は派遣労働者として雇用しようとする労働者について,当該労働者の適性,能力等を勘案して,最も適合した就業の機会の確保を図るとともに,就業する期間及び日,就業時間,就業場所,派遣先における就業環境等について当該労働者の希望と適合するような就業機会を確保するよう努めなければならないこと。また,派遣労働者はその有する知識,技術,経験等を活かして就業機会を得ていることにかんがみ,派遣元事業主は,就業機会と密接に関連する教育訓練の機会を確保するよう努めなければならないこと。
9 関係法令の関係者への周知
派遣元事業主は,労働者派遣法の規定による派遣元事業主及び派遣先が講ずべき措置の内容並びに労働者派遣法第三章第四節に規定する労働基準法等の適用に関する特例等関係法令の関係者への周知の徹底を図るために,説明会等の実施,文書の配布等の措置を講ずること。
10 個人情報の保護
(1)個人情報の収集,保管及び使用
イ 派遣元事業主は,派遣労働者となろうとする者を登録する際には当該労働者の希望及び能力に応じた就業の機会の確保を図る目的の範囲内で,派遣労働者として雇用し労働者派遣を行う際は当該派遣労働者の適正な雇用管理を行う目的の範囲内で,派遣労働者となろうとする者及び派遣労働者(以下「派遣労働者等」という。)の個人情報((1)及び(2)において単に「個人情報」という。)を収集することとし,次に掲げる個人情報を収集してはならないこと。ただし,特別な業務上の必要性が存在することその他業務の目的の達成に必要不可欠であって,収集目的を示して本人から収集する場合はこの限りでないこと。
(イ)人種,民族,社会的身分,門地,本籍,出生地その他会社的差別の原因となるおそれのある事項
(ロ)思想及び信条
(ハ)労働組合への加入状況
ロ 派遣元事業主は,個人情報を収集する際には,本人から直接収集し,又は本人の同意の下で本人以外の者から収集する等適法かつ公正な手段によらなければならないこと。
ハ 派遣元事業主は,高等学校若しくは中等教育学校又は中学校の新規卒業予定者であって派遣労働者となろうとする者から応募書類の提出を求めるときは,職業安定局長の定める書類によりその提出を求めること。
ニ 個人情報の保管又は使用は,収集目的の範囲に限られること。なお,派遣労働者として雇用し労働者派遣を行う際には,労働者派遣事業制度の性質上,派遣元事業主が派遣先に提供することができる派遣労働者の個人情報は,労働者派遣法第35条の規定により派遣先に通知すべき事項のほか,当該派遣労働者の業務遂行能力に関する情報に限られるものであること。ただし,他の保管若しくは使用者の目的を示して本人の同意を得た場合又は他の法律に定めのある場合は,この限りでないこと。
(2)適正管理
イ 派遣元事業主は,その保管又は使用に係る個人情報に関し,次に掲げる措置を適切に講ずるとともに,派遣労働者等からの求めに応じ,当該措置の内容を説明しなければならないこと。
(イ)個人情報を目的に応じ必要な範囲において正確かつ最新のものに保つための措置
(ロ)個人情報の紛失,破壊及び改ざんを防止するための措置
(ハ)正当な権限を有しない者による個人情報へのアクセスを防止するための措置
(ニ)収集目的に照らして保管する必要がなくなった個人情報を破棄又は削除するための措置
ロ 派遣元事業主が,派遣労働者等の秘密に該当する個人情報を知り得た場合には,当該個人情報が正当な理由なく他人に知られることのないよう,厳重な管理を行われなければならないこと。
ハ 派遣元事業主は,次に掲げる事項を含む個人情報適正の管理規程を作成し,これを遵守しなければならないこと。
(イ)個人情報を取り扱うことができる者の範囲に関する事項
(ロ)個人情報を取り扱う者に対する研修等教育訓練に関する事項
(ハ)本人から求められた場合の個人情報の開示又は訂正(削除を含む,以下同じ。)の取扱いに関する事項
(ニ)個人情報の取扱いに関する苦情の処理に関する事項
ニ 派遣元事業主は,本人が個人情報の開示又は訂正の求めをしたことを理由として,当該本人に対して不利益な取扱いをしてはならないこと。
(3)個人情報の保護に関する法律の遵守等
(1)及び(2)に定めるもののほか,派遣元事業主は,個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第2条第3項に規定する個人情報取扱事業者(以下「個人情報取扱事業者」という。)に該当する場合には,同法第4章第1節に規定する義務を遵守しなければならないこと。また,個人情報取扱事業者に該当しない場合であっても,個人情報取扱事業者に準じて,個人情報の適正な取扱いの確保に努めること。
11 派遣労働者を特定することを目的とする行為に対する協力の禁止等
(1)派遣元事業主は,紹介予定派遣の場合を除き,派遣先による派遣労働者を特定することを目的とする行為に協力してはならないこと。なお,派遣労働者又は派遣労働者となろうとする者が,自らの判断の下に派遣就業開始前の事業所訪問若しくは履歴書の送付又は派遣就業期間中の履歴書の送付を行うことは,派遣先によって派遣労働者を特定することを目的とする行為が行われたことには該当せず,実施可能であるが,派遣元事業主は,派遣労働者又は派遣労働者となろうとする者に対してこれらの行為を求めないこととする等,派遣労働者を特定することを目的とする行為への協力の禁止に触れないよう十分留意すること。
(2)派遣元事業主は,派遣先との間で労働者派遣契約を締結するに当たっては,職業安定法(昭和22年法律第141号)第3条の規定を遵守するとともに,派遣労働者の性別を労働者派遣契約に記載し,かつ,これに基づき当該派遣労働者を当該派遣先に派遣してはならないこと。
12 紹介予定派遣
(1)紹介予定派遣の期間
派遣元事業主は,紹介予定派遣を行うに当たっては,六箇月を超えて,同一の派遣労働者の労働者派遣を行わないこと。
(2)派遣先が職業紹介を希望しない場合又は派遣労働者を雇用しない場合の理由の明示 派遣元事業主は,紹介予定派遣を行った派遣先が職業紹介を受けることを希望しなかった場合又は職業紹介を受けた派遣労働者を雇用しなかった場合には,派遣労働者の求めに応じ,派遣先に対し,それぞれその理由を書面,ファクシミリ又は電子メールにより明示するよう求めること。また,派遣先から明示された理由を,派遣労働者に対して書面により明示すること。
●派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針
平成11年労働省告示137号,[最終改正]平成17年厚労省告示235号
第1 趣旨
この指針は,労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)第24条の3,第3章第1節及び第2節の規定により派遣元事業主が講ずべき措置に関して,その適切かつ有効な実施を図るために必要な事項を定めたものである。
第2 派遣元事業主が講ずべき措置
1 労働者派遣契約の締結に当たっての就業条件の確認
派遣元事業主は,派遣先との間で労働者派遣契約を締結するに際しては,派遣先が求める業務の内容,当該業務を遂行するために必要とされる知識,技術又は経験の水準,労働者派遣の期間その他労働者派遣契約の締結に際し定めるべき就業条件を事前にきめ細かに把握すること。
2 派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置
(1)雇用契約の締結に際して配慮すべき事項
派遣元事業主は,労働者を派遣労働者として雇い入れようとするときは,当該労働者の希望及び労働者派遣契約における労働者派遣の期間を勘案して,雇用契約の期間について,当該期間を当該労働者派遣契約における労働者派遣の期間と合わせる等,派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な配慮をするよう努めること。
(2)労働者派遣契約の解除に当たって講ずべき措置
派遣元事業主は,労働者派遣契約の契約期間が満了する前に派遣労働者の責に帰すべき事由以外の事由によって労働者派遣契約の解除が行われた場合には,当該労働者派遣契約に係る派遣先と連携して,当該派遣先からその関連会社での就業のあっせんを受ける等により,当該労働者派遣契約に係る派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること。また,労働者派遣契約の解除に伴い派遣元事業主が当該労働者派遣に係る派遣労働者を解雇しようとする場合には,当該派遣元事業主は,労働基準法(昭和22年法律第49号)等に基づく責任を果たすこと。
3 適切な苦情の処理
派遣元事業主は,派遣労働者の苦情の申出を受ける者,派遣元事業主において苦情の処理を行う方法,派遣元事業主と派遣先との連携のための体制等を労働者派遣契約において定めること。また,派遣元管理台帳に苦情の申出を受けた年月日,苦情の内容及び苦情の処理状況について,苦情の申出を受け,及び苦情の処理に当たった都度,記載すること。また,派遣労働者から苦情の申出を受けたことを理由として,当該派遣労働者に対して不利益な取扱いをしてはならないこと。
4 労働・社会保険の適用の促進
(1)労働・社会保険への適切な加入
派遣元事業主は,その雇用する派遣労働者の就業の状況等を踏まえ,労働・社会保険の適用手続を適切に進め,労働・社会保険に加入する必要がある派遣労働者については,加入させてから労働者派遣を行うこと。ただし,新規に雇用する派遣労働者について労働者派遣を行う場合であって,当該労働者派遣の開始後速やかに労働・社会保険の加入手続を行うときは,この限りでないこと。
(2)派遣労働者に対する未加入の理由の通知
派遣元事業主は,労働・社会保険に加入していない派遣労働者については,派遣先に対して通知した当該派遣労働者が労働・社会保険に加入していない具体的な理由を,当該派遣労働者に対しても通知すること。
5 派遣先との連絡体制の確立
派遣元事業主は,派遣先を定期的に巡回すること等により,派遣労働者の就業の状況が労働者派遣契約の定めに反していないことの確認等を行うとともに,派遣労働者の適正な派遣就業の確保のためにきめ細かな情報提供を行う等により派遣先との連絡調整を的確に行うこと。
6 派遣労働者に対する就業条件の明示
派遣元事業主は,モデル就業条件明示書の活用等により,派遣労働者に対し就業条件を明示すること。
7 労働者を新たに派遣労働者とすることに当たっての不利益取扱いの禁止
派遣元事業主は,その雇用する労働者であって,派遣労働者として雇い入れた労働者以外のものを新たに労働者派遣の対象としようとする場合であって,当該労働者が同意をしないこと
を理由として,当該労働者に対し解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。
8 派遣労働者の福祉の増進
(1)福利厚生等の措置に係る派遣先の労働者との均衡に配慮した取扱い
派遣元事業主は,労働者派遣に係る業務を円滑に遂行する上で有用な物品の貸与や教育訓練の実施等をはじめとする派遣労働者の福利厚生等の措置について,必要に応じ派遣先に雇用され派遣労働者と同種の業務に従事している労働者等の福利厚生等の実状を把握し,当該派遣先において雇用されている労働者との均衡に配慮して必要な措置を講ずるよう努めること。
(2)派遣労働者の適性,能力,希望等に適合する就業機会の確保等
派遣元事業主は,派遣労働者又は派遣労働者として雇用しようとする労働者について,当該労働者の適性,能力等を勘案して,最も適合した就業の機会の確保を図るとともに,就業する期間及び日,就業時間,就業場所,派遣先における就業環境等について当該労働者の希望と適合するような就業機会を確保するよう努めなければならないこと。また,派遣労働者はその有する知識,技術,経験等を活かして就業機会を得ていることにかんがみ,派遣元事業主は,就業機会と密接に関連する教育訓練の機会を確保するよう努めなければならないこと。
9 関係法令の関係者への周知
派遣元事業主は,労働者派遣法の規定による派遣元事業主及び派遣先が講ずべき措置の内容並びに労働者派遣法第三章第四節に規定する労働基準法等の適用に関する特例等関係法令の関係者への周知の徹底を図るために,説明会等の実施,文書の配布等の措置を講ずること。
10 個人情報の保護
(1)個人情報の収集,保管及び使用
イ 派遣元事業主は,派遣労働者となろうとする者を登録する際には当該労働者の希望及び能力に応じた就業の機会の確保を図る目的の範囲内で,派遣労働者として雇用し労働者派遣を行う際は当該派遣労働者の適正な雇用管理を行う目的の範囲内で,派遣労働者となろうとする者及び派遣労働者(以下「派遣労働者等」という。)の個人情報((1)及び(2)において単に「個人情報」という。)を収集することとし,次に掲げる個人情報を収集してはならないこと。ただし,特別な業務上の必要性が存在することその他業務の目的の達成に必要不可欠であって,収集目的を示して本人から収集する場合はこの限りでないこと。
(イ)人種,民族,社会的身分,門地,本籍,出生地その他会社的差別の原因となるおそれのある事項
(ロ)思想及び信条
(ハ)労働組合への加入状況
ロ 派遣元事業主は,個人情報を収集する際には,本人から直接収集し,又は本人の同意の下で本人以外の者から収集する等適法かつ公正な手段によらなければならないこと。
ハ 派遣元事業主は,高等学校若しくは中等教育学校又は中学校の新規卒業予定者であって派遣労働者となろうとする者から応募書類の提出を求めるときは,職業安定局長の定める書類によりその提出を求めること。
ニ 個人情報の保管又は使用は,収集目的の範囲に限られること。なお,派遣労働者として雇用し労働者派遣を行う際には,労働者派遣事業制度の性質上,派遣元事業主が派遣先に提供することができる派遣労働者の個人情報は,労働者派遣法第35条の規定により派遣先に通知すべき事項のほか,当該派遣労働者の業務遂行能力に関する情報に限られるものであること。ただし,他の保管若しくは使用者の目的を示して本人の同意を得た場合又は他の法律に定めのある場合は,この限りでないこと。
(2)適正管理
イ 派遣元事業主は,その保管又は使用に係る個人情報に関し,次に掲げる措置を適切に講ずるとともに,派遣労働者等からの求めに応じ,当該措置の内容を説明しなければならないこと。
(イ)個人情報を目的に応じ必要な範囲において正確かつ最新のものに保つための措置
(ロ)個人情報の紛失,破壊及び改ざんを防止するための措置
(ハ)正当な権限を有しない者による個人情報へのアクセスを防止するための措置
(ニ)収集目的に照らして保管する必要がなくなった個人情報を破棄又は削除するための措置
ロ 派遣元事業主が,派遣労働者等の秘密に該当する個人情報を知り得た場合には,当該個人情報が正当な理由なく他人に知られることのないよう,厳重な管理を行われなければならないこと。
ハ 派遣元事業主は,次に掲げる事項を含む個人情報適正の管理規程を作成し,これを遵守しなければならないこと。
(イ)個人情報を取り扱うことができる者の範囲に関する事項
(ロ)個人情報を取り扱う者に対する研修等教育訓練に関する事項
(ハ)本人から求められた場合の個人情報の開示又は訂正(削除を含む,以下同じ。)の取扱いに関する事項
(ニ)個人情報の取扱いに関する苦情の処理に関する事項
ニ 派遣元事業主は,本人が個人情報の開示又は訂正の求めをしたことを理由として,当該本人に対して不利益な取扱いをしてはならないこと。
(3)個人情報の保護に関する法律の遵守等
(1)及び(2)に定めるもののほか,派遣元事業主は,個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第2条第3項に規定する個人情報取扱事業者(以下「個人情報取扱事業者」という。)に該当する場合には,同法第4章第1節に規定する義務を遵守しなければならないこと。また,個人情報取扱事業者に該当しない場合であっても,個人情報取扱事業者に準じて,個人情報の適正な取扱いの確保に努めること。
11 派遣労働者を特定することを目的とする行為に対する協力の禁止等
(1)派遣元事業主は,紹介予定派遣の場合を除き,派遣先による派遣労働者を特定することを目的とする行為に協力してはならないこと。なお,派遣労働者又は派遣労働者となろうとする者が,自らの判断の下に派遣就業開始前の事業所訪問若しくは履歴書の送付又は派遣就業期間中の履歴書の送付を行うことは,派遣先によって派遣労働者を特定することを目的とする行為が行われたことには該当せず,実施可能であるが,派遣元事業主は,派遣労働者又は派遣労働者となろうとする者に対してこれらの行為を求めないこととする等,派遣労働者を特定することを目的とする行為への協力の禁止に触れないよう十分留意すること。
(2)派遣元事業主は,派遣先との間で労働者派遣契約を締結するに当たっては,職業安定法(昭和22年法律第141号)第3条の規定を遵守するとともに,派遣労働者の性別を労働者派遣契約に記載し,かつ,これに基づき当該派遣労働者を当該派遣先に派遣してはならないこと。
12 紹介予定派遣
(1)紹介予定派遣の期間
派遣元事業主は,紹介予定派遣を行うに当たっては,六箇月を超えて,同一の派遣労働者の労働者派遣を行わないこと。
(2)派遣先が職業紹介を希望しない場合又は派遣労働者を雇用しない場合の理由の明示 派遣元事業主は,紹介予定派遣を行った派遣先が職業紹介を受けることを希望しなかった場合又は職業紹介を受けた派遣労働者を雇用しなかった場合には,派遣労働者の求めに応じ,派遣先に対し,それぞれその理由を書面,ファクシミリ又は電子メールにより明示するよう求めること。また,派遣先から明示された理由を,派遣労働者に対して書面により明示すること。
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