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休業
休業は、労働契約上労働義務がある時間について、労働者が労働できなくなることです。
集団的な休業もあれば個々人の休業もあり、丸1日の休業だけでなく1労働日の所定労働時間の一部のみの休業もあります。
休業の帰責事由が労使どちらにもないとき、休業の帰責事由が労働者にあるとき、休業の帰責事由が使用者にあるとき、の3つの場合があります。
・休業の帰責事由が労使どちらにもないとき
労働者には休業中の賃金を請求する権利はありません。
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民法第536条第1項;
「前二条ニ掲ケタル場合ヲ除ク外当事者双方ノ責ニ帰スヘカラサル事由ニ因リテ債務ヲ履行スルコト能ハサルニ至リタルトキハ債務者ハ反対給付ヲ受クル権利ヲ有セス」
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ただし、民法は強行法規ではありませんので、就業規則、労働協約、労働契約で特段の定めをすれば請求することができます。
・休業の帰責事由が労働者にあるとき
労働者の債務不履行であり、労働者は休業中の賃金を請求する権利はありません。
なお、労働者が勤務義務のある日に勤務できないことがわかった時点で、年次有給休暇を取得するなどして、その日を労働義務のない日にすれば休業にあたらなくなります。
・休業の帰責事由が使用者にあるとき
使用者に責めに帰すべき事由、つまり故意・過失または信義則上これと同視すべき事由がある休業の場合には、労働者は休業中の賃金を全額請求できます。
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民法第536条第2項;
「A
債権者ノ責ニ帰スヘキ事由ニ因リテ履行ヲ為スコト能ハサルニ至リタルトキハ債務者ハ反対給付ヲ受クル権利ヲ失ハス但自己ノ債務ヲ免レタルニ因リテ利益ヲ得タルトキハ之ヲ債権者ニ償還スルコトヲ要ス」
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さらにこの場合、労働基準法により保障される部分があります。
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労働基準法労基法第26条;
「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。」
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これは、休業中の賃金のうち平均賃金の6割にあたる部分の支払を罰則により確保して、労働者の最低生活を保障しようとする規定です。
労働基準法労基法第26条の「責めに帰すべき事由」は、 民法第536条第2項の「責めに帰すべき事由」よりも広い概念です。
機械の検査、原材料の欠乏、流通機構の不円滑による資材入手難、監督官庁の勧告による操業停止、親会社の経営難のための資金・資材不足など、民法上は使用者の帰責事由とならない経営上の障害も天災事変など、不可抗力に該当しない限りこれに含まれ、使用者は休業手当を支払わなければなりません。
平均賃金とは、算定事由発生日以前3ヶ月間にその労働者に支払われた賃金の総額を、その期間中の総日数で除した金額を原則としています。
休業期間中に含まれる所定休日は、休業手当を支払うべき日数から除かれます。
4時間勤務の土曜日の休業など、週のある日の所定労働時間が短く定められていても、その日の休業手当は平均賃金の60%以上の額でなければなりません。
半日休業など、1日の一部のみ休業した場合にも、その日について休業手当を支払うことを要しますので、現実に就労した時間に対して支払われる賃金が休業手当に満たない場合には、その差額の支払を要します。
健診結果に基づく休業・短縮勤務など、労働安全衛生法66条による健康診断の結果に基づいて、休業あるいは短縮勤務を命じられた場合には、それが不等な取扱いでない限り、休業手当支払の問題は生じません。
なお、最低保障、原物給与、算定期間から除くべき期間・日数・賃金など、その取扱いが労基則・告示により詳細に定められています。
そして、休業手当を支払っても、使用者の民事上の賃金支払義務を減額する趣旨ではありません。
休業手当支給されたあとも、賃金全額との差額について、労働者は請求権を有しています。
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不況を理由とした生産調整のための休業の多くは民法536条2項の債権者の帰責事由ある休業であり、賃金全額を請求することができる場合が多いようです。
ただし、労働組合があって休業手当と同じ平均賃金の6割の賃金支払義務しか認めない労働協約が締結されている場合もあります。
使用者に帰責事由のない休業であっても、労働災害による場合は労災保険法の休業補償給付等の支給を受けられます。
労働災害でない私傷病による場合には、健康保険法の傷病手当金(健康保険法45条)の支給を受けられます。
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