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雇用・人事・労務・その他・業務

賞与

 賞与とは、特別な給料のでボーナスとも呼ばれます。

 欧米ではいわゆる特別配当・報奨金の類を指します。

 日本では毎月の賃金とは別個に、年2回、夏と冬に支給される場合が多いようです。

 江戸時代に商人がお盆と年末に奉公人に配った「仕着」にそのルーツがあり、明治9年(1876年)の三菱商会の事例が、記録としてはもっとも古いそうです。

 当初は特別配当・報奨金の色彩が強かったようですが、第二次世界大戦敗からは生活保障的な「一時金」としての性格を帯びるようになりました。

 会社の役員に対する賞与と、従業員に対する賞与では取扱いが異なります。

●役員賞与

 役員報酬とは、役員に対する給与のうち、賞与及び退職給与以外のものをいいます。

 役員賞与とは、名目のいかんを問わず、原則として、臨時的に支給される給与で退職給与以外のものをいいます。

 これらの給与には、債務の免除による利益その他の経済的な利益も含みます。

 法人が役員に対して支給する給与のうち、報酬は、原則としてその支給すべきことが確定した日の属する事業年度の損金の額に算入されますが、賞与については損金の額に算入されません。

●従業員賞与 

 労働基準法上、賃金とは、使用者が労働者に対して労働の対償として支払うすべてのものをいいます。

 賞与は、法律上当然に使用者が支払義務を負うものではありませんが、就業規則などにより支給基準が定められている場合や、確立した労使慣行により、これと同様の合意が成立していると認められる場合には、使用者は、労働契約上、賞与を支払う義務を負います。

 算定の基準については企業や従業員の実績等により算定されることが多く、支給の時期についても企業によって異なります。

 夏と冬に支給されることが多く、中には春にも少額が支給されるところがあるようです。

 従業員の賞与も、毎月の給与と同様に損金の額に算入されます。

 新採用の社員に支給する最初の賞与については企業ごとに異なりますが、研修や試用期間の関係で低額に抑えるところが多いようです。

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 国家公務員は法律で、地方公務員は条例によって定められ、期末手当・勤勉手当といい、6月30日・12月10日に支給されることが多ようです。

 支給額は、基準となる特定の基準日に当該職に在籍しているかどうか、在籍している場合はその者の基準日以前の在籍期間によって算定されます。

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 基本給を引き上げると退職金や残業手当の算定基礎賃金の引き上げや、社会保険料の雇主負担につながりますので、ここ数年は、企業は基本給の引き上げよりも賞与の増加の形で対応してきました。

 賞与は企業の業績次第で削減が可能であることも影響しています。

●支払い原資

 賞与は、ある期間に稼ぎ出した利益の一部を、毎月の人件費を支払ったあとに、従業員に分配することにあります。

 半期の利益に貢献した従業員を褒賞し、来半期の利益創出に向けて従業員に投資するわけです。

 できるだけ分かりやすい方法で会社全体や事業部門の業績に応じて総額を決定し、個人の貢献度に応じて配分のメリハリを効かせて、従業員のモチベーション・アップを考慮する必要があります。

 支払い原資にできるのは、その期の企業の超過成果の一部です。

 配分は個々の企業によって異なりますが、3分法という考え方があります。

 3分の1を企業に、3分の1を株主に、そして残りの3分の1を社員に配分するという考え方です。

●業績連動賞与

 企業の業績にバラツキが多くなり、これまでのように、同業他社や同規模企業などの世間相場で賞与を決めていく方法では、十分な対応ができなくなっています。

 コスト面でも国際競争力を維持していくため、生産性と報酬の整合性を確保する必要性が出てきました。

 世間が好景気でも、経営判断を間違えればたちまち経営不振に陥り、世の中が不景気でも、経営者の才覚と従業員のがんばりで高収益を上げることもあります。

 従業員の業績に対する意識を喚起して、職場を活性化するための人事施策としても必要性があります。

 個々の企業の業績に応じた賞与は、その期の付加価値を人件費に配分するという考え方です。

 業績指標は、売上高、営業利益、経常利益」などですが、どの指標を用いるにせよ、会社の実力を反映する指標で、従業員の働きぶりを反映している指標であることが必要です。

 そして先に、労使間で賞与原資決定のための業績指標と算定式を明らかし、決定プロセスとその根拠を明確にしておきます。

 営業利益が増えれば従業員に支給する賞与を増やし、そのかわり営業利益が減ったときは賞与も減らすような決め方です。

 ただし、世間相場を大きく上回る賞与レベルになったときは、意識的に賞与の支給割合を抑制して将来に向けた投資や社内留保に回すようにします。

●個人別支払い

 最終的な個人別の支給額は、企業が人事評価結果などを考慮して決めることになります。

 基礎給、出勤率、人事評価によって支給額が決定されます。

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 賞与については、所得税の源泉徴収と社会保険の徴収が必要です。

●賞与から源泉徴収する所得税

 「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使って計算します。

・通常の場合;

 前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額を「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に当てはめて税率(賞与の金額に乗ずべき率)を求めます。

 源泉徴収税額=賞与から社会保険料等を差し引いた金額×税率

・次の場合には月額表を使って計算;

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 前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額の10倍を超える賞与(社会保険料等を差し引いた金額)を支払う場合

 イ (賞与から社会保険料等を差し引いた金額)×6分の1

 ロ イ+(前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額)

 ハ ロの金額を「月額表」に当てはめて税額を求める。

 ニ ハ−(前月の給与に対する源泉徴収税額)

 ホ ニ×6

 この金額が賞与から源泉徴収する税額になります。

 (注)賞与の計算期間が半年を超える場合には、賞与から社会保険料等を差し引いた金額を12分の1にして、同じ方法で計算し、求めた金額を12倍したものが源泉徴収する税額になります。

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 前月に給与を支払っていない場合

 イ (賞与から社会保険料等を差し引いた金額)×6分の1

 ロ イの金額を「月額表」に当てはめて税額を求める。

 ハ ロ×6 

 この金額が賞与から源泉徴収する税額になります。

 (注)賞与の計算期間が半年を超える場合には、賞与から社会保険料等を差し引いた金額を12分の1にして、同じ方法で計算し、求めた金額を12倍したものが源泉徴収する税額になります。

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 (所得税法第186条、同別表第2、第4、職税法基本通達186-4)

●賞与にかかる社会保険料

 平成15年4月から総報酬制が導入され、賞与にも社会保険料がかかります。

 標準賞与額(各被保険者の賞与額から1,000円未満を切り捨てた額で上限はその年度の賞与合計額540万円)にかかる保険料の保険料率は、毎月の保険料にかかる保険料率と同じで、1000分の64(介護保険該当者は介護保険料率をプラスして1000分の74)です。

 各被保険者の標準賞与額にこの率をかけて保険料が計算され、事業主と折半で負担します。

 年3回以下支給の賞与などは標準報酬月額の対象とはならず、標準賞与額として、賞与の保険料の対象となります。

 しかし、年4回以上の賞与などが支給される場合は標準報酬月額の対象となり、報酬月額の計算にその月割額を算入します。

 支給回数の数え方としては、7月1日現在で給与規定などにより年4回以上の賞与支給が定められていたり、規定にはなくても6月30日までの1年間に4回以上の支給実績があれば該当します。

 賞与と同一性質とみなされる決算手当なども賞与として支給回数に含めますが、その年に限って例外的に支給されるものは、支給回数に含めません。

 (注)平成19年度現在の金額等です。たびたび改正されますので要注意。