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雇用・人事・労務・その他・業務

雇用保険の概要

●雇用保険とは

 労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて労働者の職業の安定に資するほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に、必要な給付を行うことにより、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図る制度です。

 雇用保険は政府が管掌する強制保険制度で、労働者を雇用する事業は原則として強制的に適用されます。

 在職中に雇用保険の被保険者となり保険料を支払うと、失業したり雇用の継続が困難となった場合、一定期間、必要な給付を受けることができます。

●目的

1.被保険者が失業した場合や雇用の継続が困難になった場合に、必要な給付をすることによって生活の安定と再就職の支援をする。

2.労働者の職業の安定のため、失業の予防、雇用状態の是正や雇用機会の増大、労働者の能力開発向上や福祉の増進を図る。

●適用事業所

 法律で加入が義務づけられている強制適用事業所と、認可されて加入することができる暫定任意適用事業所があります。

1.強制適用事業所

 従業員が1人以上の法人事業所は全て

 従業員が1人以上の一般の事業を行う個人事業所

2.任意適用事業所

 従業員が5人未満農林水産の事業

●保険者

 保険者は政府で、保険料を徴収したり保険給付を行います。

●被保険者(加入者)

 一般被保険者、高年齢継続被保険者、短期雇用特例被保険者、及び日雇労働被保険者があります。

・一般被保険者とは、週30時時間以上働く普通のサラリーマンなど(うち週20時間以上30時間未満の場合で一年以上継続して労働が見込まれる場合、短時間労働被保険者という)です。

・高年齢継続被保険者とは、65歳未満時に雇用され現在65歳以上になっている人です。

・短期雇用特例被保険者とは、季節的に雇用されている短期の出稼ぎ労働者などです。

・日雇労働被保険者とは、日々雇用される人、または30日以内の期間を定めて雇用される人のうち適用区域に居住または雇用される人です。

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 事業所が公共職業安定所へ被保険者としての資格の取得手続をした際、雇用保険被保険者証が発行されます。

 被保険者番号は転職後も変更されないので、次の会社にこの被保険者証から改めて作成してもらい、記録が引き継がれます。

 離職まで会社が保管する場合も多いです。

●保険料

 保険料は会社と労働者が双方で負担します。

 保険料は給料から天引きになっているのが普通です。

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 計算式;

 [保険料=支払賃金の総額×事業の保険料率]

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 雇用保険料率(定期的に改訂されます);

 平成17年4月1日以降の雇用保険料率;

・一般の事業は19.5/1,000で、事業主負担分は11.5/1,000、被保険者負担分は8/1,000です。

・農林水産・清酒製造業は21.5/1,000で、事業主負担分は12.5/1,000、被保険者負担分は9/1,000です。

・建設業は22.5/1,000で、事業主負担分は13.5/1,000、被保険者負担分は9/1,000です。

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 計算した被保険者負担分に1円未満の端数が生じたときは、その端数の取扱いは以下のとおりです。

 被保険者負担分を賃金から源泉控除する場合、被保険者負担分の端数が50銭以下の場合は切り捨て、50銭1厘以上の場合は切り上げとなります。

 被保険者負担分を被保険者が事業主へ現金で支払う場合、被保険者負担分の端数が50銭未満の場合は切り捨て、50銭以上の場合は切り上げとなります。

 ただし、慣習的な取扱い等の特約がある場合には、この限りではありません。

●保険給付

 再就職が前提で、再就職の意志がない場合は保険給付を受けることはできません。

1.失業等給付

・求職者給付
  一般被保険者に対する求職者給付には、基本手当、技能習得手当、寄宿手当、傷病手当があります。

・高年齢継続被保険者に対する求職者給付
  高年齢求職者給付金があります。

・短期雇用特例被保険者に対する求職者給付
  特例一時金があります。

・日雇労働被保険者に対する求職者給付
  日雇労働求職者給付金があります。

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・基本手当

 雇用保険の被保険者が、定年、倒産、自己都合等により離職し、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、1日も早く再就職していただくために支給されます。

 支給要件は、ハローワークに行って求職の申込みを行い就職しようとする積極的な意思がありいつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても職業に就くことができない「失業の状態」にあることです。

 一般被保険者の場合、離職の日以前1年間に賃金支払の基礎となった日数が14日以上ある月が通算して6ヶ月以上あり、かつ、雇用保険に加入していた期間が満6ヵ月以上あることが必要です。

 短時間労働被保険者の場合、離職の日以前1年間に短時間労働被保険者であった期間と1年間を合算した期 間に、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある月が通算して12ヵ月以上あり、かつ、雇用保険に加入していた期間が満12ヵ月以上あることが必要です。

 基本手当の支給を受けることができる所定給付日数は、受給資格に係る離職の日における年齢、雇用保険の被保険者であった期間及び離職の理由などによって90日〜360日の間でそれぞれ決定されます。

 雇用保険で受給できる1日当たりの金額は、原則として離職した日の直前の6か月に毎月きまって支払われた賃金の合計を180で割って算出した金額のおよそ50〜80%(60歳〜64歳については45〜80%)です。

 この金額には、年齢区分ごとにその上限額が定められています。

 平成18年8月1日現在

 30歳未満 6,395円
 30歳以上45歳未満 7,100円
 45歳以上60歳未満 7,810円
 60歳以上65歳未満 6,808円

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2.就職促進給付

・就業手当

 基本手当の受給資格がある人が再就職手当の支給対象とならない常用雇用等以外の形態で就業した場合に基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上あり一定の要件に該当する場合に支給されます。

 支給額は、就業日×30%×基本手当日額(※ 一定の上限あり)となります。

 1日当たりの支給額の上限は、1,780円(60歳以上65歳未満は1,436円)となります。

・再就職手当

 基本手当の受給資格がある人が安定した職業に就いた場合に、基本手当の支給残日数(就職日の前日までの失業の認定を受けた後の残りの日数)が所定給付日数 の3分の1以上、かつ45日以上あり、一定の要件に該当する場合に支給されます。

 支給額は、所定給付日数の支給残日数×30%×基本手当日額(※ 一定の上限あり)となります。

 基本手当日額の上限は、5,935円(60歳以上65歳未満は4,788円)となります。

・常用就職支度手当

・移転費

・広域求職活動費

3.教育訓練給付

・教育訓練給付金

 働く人の主体的な能力開発の取組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。

 受講開始日現在で雇用保険の被保険者であった期間(支給要件期間)が3年以上あることなど一定の要件を満たす雇用保険の一般被保険者(在職者)又は一般被保険者であった人(離職者)が厚生労働大臣の指定する教育訓練を受講し修了した場合、教育訓練施設に支払った教育訓練経費の一定割合に相当する額 (上限あり)が支給されます。
 
 支給申請は、教育訓練を受講した本人が、受講修了後、本人の住所を管轄するハローワークに対して、所定の書類を提出することによって行います。

 支給額は、支給要件期間に応じ、以下のとおりとなります。

・5年以上
教育訓練経費の40%に相当する額となります。ただし、その額が20万円を超える場合は20万円とし、8千円を超えない場合は支給されません。

・3年以上5年未満

 教育訓練経費の20%に相当する額となります。ただし、その額が10万円を超える場合は10万円とし、8千円を超えない場合は支給されません。

4.雇用継続給付

・高年齢雇用継続給付金

 「高年齢者雇用継続基本給付金」と基本手当を受給し、60歳以後再就職した場合に支払われる「高年齢再就職給付金」とに分かれます。

 雇用保険の被保険者であった期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の一般被保険者が、原則として60歳以降の賃金が60歳時点に比べて、75%未満に低下した状態で働き続ける場合に支給されます。

 支給額は、60歳以上65歳未満の各月の賃金が60歳時点の賃金の61%以下に低下した場合は、各月の賃金の15%相当額となり、60歳時点の賃金の61%超75%未満に低下した場合は、その低下率に応じて、各月の賃金の15%相当額未満の額となります。

 各月の賃金が340,733円を超える場合は支給されません(この額は毎年8月1日に変更されます)。

 支給対象期間は、被保険者が60歳に達した月から65歳に達する月までです。

・育児休業給付金

 育児休業期間中に支給される育児休業基本給付金と、育児休業が終了して6ヶ月経過した時点で支給される育児休業者職場復帰給付金があります。

 一般被保険者が1歳未満の子を養育するために育児休業を取得した場合に、休業開始前の2年間に賃金支払基礎日数11日以上ある月が12月以上あれば、受給資格の確認を受けることができます。

 基本給付金は、育児休業期間中の各1ヶ月毎に休業開始前の1ヶ月当たりの賃金の8割以上の賃金が支払われていない場合で、休業している日数が各支給対象期間ごとに20日以上あることが必要です。

 育児休業者職場復帰給付金は、育児休業終了後引き続いて6ヶ月間雇用された場合に支給されます。

・介護休業給付金

 家族を介護するための休業をした場合に介護休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12ヶ月以上ある人が支給の対象となります。

 介護休業期間中の各1ヶ月毎に休業開始前の1ヶ月当たりの賃金の8割以上の賃金が支払われていない場合で、休業している日数が各支給対象期間ごとに20日以上あることが必要です。

●受給申請

・住所地を管轄するハローワークで「求職申込み」をしたのち、離職票を提出すると、受給資格確認後、「雇用保険受給資格者証」「失業認定申告書」が渡されます。

・失業の認定を受けるまでの間、ハローワークの窓口で職業相談、職業紹介を受けるなど積極的に求職活動を行います。

・原則として、4週間に1度、失業の認定が行われます。

●三事業

 雇用安定事業

 能力開発事業

 雇用福祉事業

●失業給付をもらうための条件

 失業給付は、失業中の生活を心配しないで、新しい仕事を探し、再就職ができるように支給されるものです。

 ただし、退職すると誰でも受けられるというものではありません。

 雇用保険から失業給付を受けるためには、一定の要件があります。

・離職して雇用保険の被保険者ではなくなったこと。

・働く意思と能力がありながら仕事につけず、積極的に求職活動を行なっていること。

・離職日以前の1年間に賃金の支払いの基礎となった日が14日以上ある月が通算して6か月以上あり、かつ雇用保険に加入していた期間が通算して6か月以上あること。

(ただし、2007年10月1日以降に離職した場合は、原則として、離職の日以前2年間に、賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上ある月が通算して12か月以上あり、かつ雇用保険に加入していた期間が通算して満12か月以上あること。また、倒産や解雇等により離職した人については、離職の日以前1年間に通算して6か月以上、かつ雇用保険に加入していた期間が通算して満6か月以上あればよいこと。)

 また、雇用保険でいう「失業」の状態と認められないケースは、失業給付が行われません。

・病気やケガですぐに働けない。

・妊娠、出産、育児のためすくに働けない。

・病人の看護などですくに働けない。

・定年退職で、しばらく休養する。

(以上については、働くことができる状態になったあとで、失業給付を受けることができます。ただし、受給期間の延長申請が必要です。)

・家事に専念する

・専門学校に通うなど学業に専念する。

・すでに再就職先が内定し、就職活動をしない。

・積極的な求職活動を行なっていない。

・自営業を始めた(準備期間も含む)。

・家事・家業などの手伝いをしていて、ほかに就職ができない。

・会社・団体などの役員に就任した。

●再就職が決まったら

 基本手当は、再就職までの保障です。

 再就職が決まれば、基本手当は支給されなくなります。

 雇用保険料をずっと払ってきたのに、もらうときは打切りか、という気持ちになり、もったいないように思うかもしれません。

 そこで、雇用保険の本来の目的である早期就職の促進のために、就職促進給付というものがあります。

 就職促進給付は、基本手当を一定の所定給付日数以上残して、再就職した場合に支給されます。

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・就業手当

 常用以外の仕事についた場合

・再就職手当

 常用の安定した仕事についた場合

・常用就職支度手当

 就職困難者で支給残日数がある場合

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▼再就職手当

 支給される金額 = 対象日数 × 0.3 × 基本手当日額  

 上限額は5,910円(60歳以上65歳未満は4,765円)です。

 支給要件

・就職日の前日における基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上であること。

・1年を越えて継続的に雇用されることが確実である安定した職業に就くか、事業(ただし、ハローワーク所長が「自立可能」と認めたものに限る)を開始したこと。

・待期期間が完了した後に就業したものであること。

・自己都合退職により給付制限期間を受けた場合は、待期満了後1ヶ月間はハローワークの紹介ににより就職したものであること。

・離職前の事業主と一切関係ないところへの就職であること。

・ハローワークに初めて行く前に雇い入れが確定したものでないこと。

・過去3年間の間の就職で再就職手当の支給を受けていないこと。

・雇用保険の被保険者資格をもっていること(被保険者となれる条件のもと働いていること)。

・再就職手当を申請した後、すぐに辞めてないこと。

▼就業手当

 支給される金額 = 対象日数 × 0.3 × 基本手当日額  

 支給対象となる日数

 雇用契約の期間が7日以上あり、一週間の所定労働時間が20時間以上で、一週間に4日以上の就労である場合、それ以外の場合は、実際に就業した日数。(就業の間隔が開いている場合、就業した時点での支給残日数を見て支給可否が決定されます。)

 上限額は 1,773円(60歳以上65歳未満は1,429円)です。

 支給要件

・就職日の前日における基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上であること。

・臨時的な就労・就職をした場合であること

・待期期間が完了した後に就業したものであること。

・自己都合退職により給付制限期間を受けた場合は、待期満了後1ヶ月間はハローワークの紹介により就職したものであること。

・離職前の事業主と一切関係ないところへの就職であること。

・ハローワークに初めて行く前に雇い入れが確定したものでないこと。

●高年齢雇用継続給付

 高齢者の就業意欲と働く能力に応え、雇用継続を促進する意味合いから、雇用保険には高年齢雇用継続給付という制度があります。

 この高年齢雇用継続給付には、高年齢雇用継続基本給付金と、高年齢再就職給付金という2つの給付金があります。

・高年齢雇用継続基本給付金

 60歳以上65歳未満の被保険者の人方が、原則として60歳到達時の賃金と比較して、75%未満の賃金で雇用されている場合に給付金を支給する制度です。

〔支給要件〕

・60歳以上65歳未満の方で、一般被保険者(短時間労働被保険者を含む)であること。

・被保険者であった期間が通算して5年以上あること。

・60歳時点に比べて75%未満の賃金で雇用されていること。

〔支給額〕

・各月に支払われる賃金額が60歳到達時の賃金月額(高年齢再就職給付金の場合は、直前の離職時の賃金月額)と比べて61%未満に低下したときは

 各月の賃金額×15%

・各月に支払われる賃金額が60歳到達時の賃金月額(高年齢再就職給付金の場合は、直前の離職時の賃金月額)と比べて61%以上75%未満に低下したときは

 −183/280×各月の賃金額+137.25/280×60歳到達時の賃金月額

・各月に支払われた賃金額と高年齢雇用継続給付金の合計額が337,343円を超えるときは、超えた額を減じて支給されます。

 また、支給額が、1,648円以下のときは支給されません。

 (これらの額は毎年8月1日に改定されます。)

・高年齢再就職給付金

 再就職をした際には、給与が大幅にダウンしてしまうケースが多いためそれを補うという目的の制度です。

〔支給要件〕

・60歳以上65歳未満の雇用保険の被保険者であること。

・前職で雇用保険の被保険者期間が5年以上あること。

・就職日の前日までに基本手当(失業手当)の支給残日数が100日以上あること。

・再就職先の賃金が、前職の60歳時到達時の賃金の75%未満であること。

 正確には、基本手当てを算定する際の退職前6ヶ月の平均賃金になります。

〔支給額〕

・60歳到達時の賃金を100%として、再就職先の賃金の割合により支給額が決まります。

 75%以上の場合・・・支給されません。

 61%以上〜75%未満の場合・・・再就職後の賃金×0〜15%

 61%未満の場合・・・再就職後の賃金×15%

〔支給期間〕

 所定給付日数を200日以上残して就職した場合・・・2年間

 所定給付日数を100日以上残して就職した場合・・・1年間

●65歳以上で退職した場合

 64歳以下で退職した場合、失業給付は基本手当です。

 これに対して、65歳以上で退職すると、基本手当にかわって高年齢求職者給付金が支給されることになります。

 これは、雇用保険の被保険者期間に応じて30日分(被保険者期間が1年未満の場合)か50日分(同1年以上の場合)の一時金になります。

 高年齢求職者給付金は、64歳以下で受け取る基本手当に比べて少なくなります。

 その意味では、失業給付は65歳になる前にもらったほうがトクといえます。

 しかし、勤務先の就業規則で、定年退職日が「65歳の誕生日」と定められている場合には、退職時期を早めると“自己都合退職”扱いになり、3か月の給付制限がかかります。

 退職後3か月間は、失業給付を受けることができません。

 また、会社によっては、退職時期を早めることによって退職金が変わってくるかもしれません。

 さらに、基本手当を受けている間は、65歳までは老齢厚生年金が支給停止になりますが、65歳以降は年金と高年齢求職者給付金の両方がもらえます。

 退職の時期については、これらのことも含めて慎重に考えた方がよいと思われます。

●失業給付と病気

 基本手当をもらいながら再就職先を探している間に、傷病のため、働くことができない状態になった場合は、基本手当に代えて傷病手当が支給されることになります。

 失業とは、働く意思と能力がありながら、職につけない状態をいいます。

 したがって、病気のために入院しているのであれば、働く能力がないことになり、失業の認定は受けられません。

 失業の認定が受けられない期間は、失業給付の基本手当を受給することはできませんが、次の要件に該当すれば、傷病手当を受給することができます。

・15日以上、引き続き30日までの期間、病気やケガのために職業につくことができないこと

・すでにハローワーク(公共職業安定所)で求職の申込み手続きを済ませていて、基本手当の受給資格を得ていること

 傷病の認定を受けるには、雇用保険受給資格者証や傷病手当申請書を添えて、病気やケガが治ったあとで、最初の失業認定日までにハローワークに申請します。

 申請は代理人でも大丈夫です。

 申請が認められれば、本来もらえるはずの基本手当の日額と同額の傷病手当が、基本手当の残日数まで、傷病の状態である間はもらうことができます。

 傷病が治って再び基本手当を受給できる場合は、基本手当の所定給付日数の残日数から傷病手当を受給した日数を差し引いた日数分の基本手当がもらえます。

 なお、次のような場合には傷病手当はもらえません。

・待期期間中

・給付制限期間中

・健康保険の傷病手当金や労働基準法の休業補償、労災保険の休業補償給付を受けている間

・産前6週間、産後8週間の期間中

●育児休業保障

 雇用保険には、育児休業給付という制度があります。

 この育児休業給付は、満1歳未満の子を養育するために育児休業をした雇用保険の被保険者で、育児休業開始前2年間に賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上ある月が12か月以上ある人は受給資格の確認を受けることができます。

 そして、次の要件を満たす必要があります。

・育児休業期間中の各1か月ごとに、休業開始前1か月あたりの賃金の8割以上の賃金が支払われていないこと

・休業している日数が各支給対象期間ごとに20日以上あること

 次の場合は満1歳半未満も対象になります。

・保育所に入所を希望しているが、入所できない場合

・子の養育を行なっている配偶者で、1歳以降、亨を養育する予定であった人が死亡、負傷、疾病等によって子を養育することが困難になった場合

 育児休業給付には、育児休業期間中に1か月ごとに支給される育児休業基本給付金と、職場復帰6か月経過後に一時金で支給される育児休業者職場復帰給付金の2つがあります。

・育児休業基本給付金

 育児休業基本給付金の額は、

 休業開始時賃金日額×支給日数×30%

で計算します。

 休業開始時賃金日額とは、育児休業開始前6か月の賃金の合計額を180で割った額です。

 育児休業基本給付金は、休業開始日から子が1歳になるまで、30日ごとに支給されます。

 ただし、その額が127,260円を超える場合は、超える部分は支給されません(2007年8月1日から2008年7月31日までの上限。毎年8月1日に変更されます)。

 なお、休業終了月については、30日ではなく実日数により計算します。

 また、育児休業期間中に休業開始時賃金日額の80%以上が事業主から支給される場合は、給付金の対象にはなりません。

・育児休業者職場復帰給付金

 育児休業終了後に、休業前から雇用されていた事業主に引き続き6か月間、雇用された場合に支給されます。

 給付額の計算は、育児休業基本給付金と同様です。

 2007年10月から2010年3月末までに育児休業を開始した被保険者については、育児休業開始前賃金の20%相当額を乗じた額になります。